生駒 忍

記事一覧

氷川きよしの書類送検と杉浦太陽の起訴猶予

きょう、リアルライブに、暴行を否定するしかなかった氷川きよしという記事が出ました。

「18日に一部メデイアが」とあるのは、FNNの氷川 きよしさん、元マネジャー殴るなどした疑いで書類送検へのことでしょう。発端となったスクープは、週刊文春WEBにきょう出た記事、氷川きよし書類送検へ! マネジャー告発記事、緊急再録で、また広く読まれるようになりました。「氷川が元マネージャーに暴行する“証拠”の音声」も、もちろん公開中です。

「報道された時期があまりにも悪すぎた」と考えたのは、武道館でも地方公演でも、チケットが売れなくなってきたところだったためのようです。一方で、日刊ゲンダイのウェブサイトにきょう出た記事、マネジャー暴行騒動の氷川きよし 紅白連続出場は大ピンチは、紅白歌合戦の選考への影響の指摘を紹介して、「NHK紅白15年連続出場は危うい状況」とします。演歌歌手は特に、紅白に翌年の営業が左右されますので、落ちればさらに売り上げが落ちることでしょう。

今回といろいろと対照的なものとして、杉浦太陽の恐喝騒動を思い出しました。氷川は、事務所に暴行を否定させて、自身は触れずにいくつもりだと思いますが、杉浦は記者会見を開き、傷害といってもひっぱたいた程度だと主張しました。一方で、週刊文春 8月14・21日号(文藝春秋)によれば氷川は、示談を成立させ、書類送検となりますが、杉浦は示談を拒否しました。杉浦は、既遂の恐喝は起訴猶予のあつかいでしたが、氷川は逆で、恐喝未遂にあったとうったえていたのでした。

もうやんカレーのスパイスとBK炎上事件

きょう、zakzakに、「もうやんカレー」辻智太郎社長 原価が高くても客が多く来れば大丈夫という記事が出ました。カレー屋の社長を取りあげたものです。

あの深い味わいには、「形はなくなっているが、1皿に玉ねぎだけでも丸ごと1個分、そして25種以上のスパイスが入っている。」そうです。この書き方からは、スパイスの種類が、おそらく30種にはとどかないことがうかがえますが、数をはっきり出さないのはなぜでしょうか。天気や季節に合わせて、あるいは仕入れによって前後するのでしょうか。それとも、数え方がはっきりしないものがあって、はっきりは書きにくいのでしょうか。柏松戸食本 2014(ぴあ)が、らーめん金竜の味噌らーめんを、「さんしょうや七味など数種類の香辛料をブレンドしたスパイシーな味噌ラーメン。」としていて、数え方が気になったのを思い出しました。

登場するエピソードに、既視感をおぼえた人も多いと思います。ですが、ゴーストライターの記事で取りあげた佐村河内や、石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち(新潮社)が取りあげた藤村新一のように、別人の半生を取りこんだわけではないはずです。あの社長は、ほかでも取材を受けていますので、今回登場したお話は、すでによそも取りあげてきました。たとえば、飲食の戦士たち第419回を見ると、同じような内容が含まれていることがわかります。むしろ、そちらのほうがくわしいくらいです。最後に、「思い出のアルバム」までついています。ですが、その2枚目は、この第419回の半年前の、今度はバーガーキングで…… 炎上中の「バンズの上に寝そべってみた」写真についてバーガーキングが謝罪を連想させるものです。そのバンズのような、これから廃棄するものではなく、こちらはこれから調理する食材に見えますので、より非常識な気もしますが、どうでしょうか。

賞金が10万円よりも低い賞と学習性無力感

きょう、OKWaveに、小さい賞はどこで参加出来るのでしょうかという質問記事が出ました。

小さいところから参加したいのに、「公募サイトを見ても賞金が10万円くらいだったり、ただ展示が出来るというものだったりするものばかり」であることが不満なようです。「賞金がもっと小さい所に出ようと思っていたのですが、これくらいが業界の最低値なのでしょうか?」とたずねます。ですが、「ただ展示が出来る」よりも金額が低いことはありえませんので、その中間、10万円よりもさらに少額でも、賞金はあるところがほしいのでしょう。

そこまでして下のぎりぎりをねらわなくてもいいと思う人も多いと思いますが、まずは小さくても報酬になる経験を積んで、そこから自信をそだてていきたいのでしょうか。教職課程 2014年4月号(協同出版)で心理学者の村上達也がとなえた、「努力に対しては必ず何らかの結果を!」を思い出しました。すると、大きなところへの挑戦ならまだしも、小さなところで賞にもれ続ければ、むしろすぐ学習性無力感になってしまいそうな不安もあります。1か月前、7月17日付の福島民友に登場した、石田葵という人のような思いで、ずっといられますでしょうか。ですが、芽が出なければ出ないで、早く気づいてやめることも、人生のためです。減速思考 デジタル時代を賢く生き抜く知恵(R. ワトソン著、徳間書店)も説くように、失敗をいかして、次は別のことをすればよいのです。

地獄絵図と人間バーベキューとみうらじゅん

きょう、マイナビウーマンに、悪いことは絶対にしないようにしようと思う地獄1位「等活地獄」という記事が出ました。

複数回答を認めるアンケートのはずですが、1位でさえ選択率が32.5%という低さに、かなりおどろきました。「鉄棒や刀で身を寸断され骨を砕かれて死ぬが、涼風が吹くと蘇り、再び獄卒に苦しめられる」、それが「約1兆6653億年」という地獄に、絶対に行きたくないというわけではない人が、3分の2を超すのです。ギャップ効果の記事で、またマイナビウーマンかというようなことを書きましたが、そこの読者ですので、いろいろな意味できたえられているのだと考えたくもなります。

選択理由が、地獄の種類によってまちまちかというと、そうでもないようで、ある程度の共通性がうかがえます。まず、熱です。炎や熱い金属で焼かれることへの反応が多く見られます。おそらく、黒縄地獄への「どれもいやだけど、とにかく暑そうでいや」は、誤字だと思います。地獄といえば熱で苦しめられるところという、洋の東西を問わないイメージが、強くあらわれたようです。仏教は、おなじみの八熱地獄のとなりに、八寒地獄という世界もあるとしますが、完全図解 目で見る仏教小百科(村越英裕・藤堂憶斗著、鈴木出版)が「いわば付け足しのようなもの」としたように、あまり知られていません。ちなみに、「北朝鮮のの技術の高さ」で検索すると、寒い地獄のジョークが引っかかります。

字面も効くようです。ですが、黒縄地獄への「漢字が怖いから」という反応は、少々ユニークだと思います。「学校・教育関連」のお仕事だそうですので、黒いあれこれや、お縄になることに、外の人よりも敏感なのかもしれません。「黒縄」の2文字が、そんなイメージをかもし出しているのでしょう。そういえば、かもし出すで思い出しましたが、AOLニュースにきょう出た記事、男尊女卑?それとも勝手なインネン? 「おーいお茶」に対する指摘に批判殺到は、「先頃、ネット媒体に掲載された「おーいお茶」に関する男尊女卑だという指摘が、その後、物議を醸し出している。」と書き出されますが、私ならここは、「出し」は入れずに書きます。

また、絵の影響も見られます。地獄は、宗教画の定番の画題です。今でこそ、地獄絵図ということばは、たとえとして使うのがふつうですが、そういう絵図は昔から実在して、先人が道をはずさないよう役だってきたのです。Google画像検索で「地獄絵図」を検索すると、おそろしい絵があふれて、まさに地獄絵図となります。よく見ると、listenmusicに5年前に出た記事、マキシマム ザ ホルモン流夏FES「地獄絵図」今年も開催!の写真が混ざっていて、ですが裸の人々が、ただならぬ表情で手を上げるようすは、まるで地獄絵図のようです。

番外編には、マニアックな地獄が3種類登場しますが、いずれも無間地獄のそばにある小地獄でしょう。「閻婆度処」は、閻婆叵度処と書きたかったのだと考えれば、意味が通ります。

「5位「焦熱地獄/炎熱地獄」は、人間のバーベキュー状態ということですね。」、たとえとしてわかりやすいとは思いますが、たとえよいたとえでも実在の事件を思い出すと、いやがる人もいるかもしれません。マダム・ヌーの放言からは、もう半世紀が過ぎましたが、わが国では、「元名門高校球児が人間バーベキュー」の事件があり、長野で焼いたのは3年前のことでした。

それにしても、どの地獄もこわいのは当然なのですが、設定がとても古めかしいのが気になります。その古さが現実感をうすれさせて、冒頭で触れた低い選択率につながったのかもしれません。地獄の本 普及版(洋泉社)でみうらじゅんが、現代にフィットした地獄を求めていたのを思い出しました。

おもいやリスと連装砲ちゃん無許可グッズ事件

きょう、毎日新聞のウェブサイトに、タウンたうん:「おもいやリス」福祉をPR−−みやき /佐賀という記事が出ました。

Googleのサジェスト検索では、「みやき町」と入れると「みやき町 ランチ」の次にもう「みやき町社会福祉協議会」が出てきて、何らかの町の特性を反映していると考えるべきところでしょうか。その社協のイメージキャラクターの、「採用作品制作者の表彰式」の記事です。ですが、採用にいたらなかった寺田輝雄、下川嘉子の両名も、この式で表彰を受けたような気もします。名前の挙がった受賞者3名に、旧三根町地域からは誰も入りませんでしたが、1わくずつをふるような配慮をしなくても、合併後もう問題なくうち解けた地域なのでしょう。

採用となった「おもいやリス」は、社協のウェブサイトで見た人もいると思います。あのサイトは、ゆるキャラ的なものに満ちていますが、「みやき町社会福祉協議会のイメージキャラクターが決まりました!」とあるリンクは、その「おもいやリス」と公式サイトのロゴとを合わせ、余白をたっぷりとったPDFにつながり、私は少しおどろいてしまいました。ネーミングは、ただいま受付中のいきいき茨城ゆめ国体マスコットキャラクター愛称募集で、プロフィールの1点目を見た瞬間に「イバラッキー」とつけたくなってしまった私から見ても安直に感じますが、おぼえやすいのはよいと思います。デザインは、本来の意味でのゆるキャラに立ちかえるようで、好感が持てます。以前に大洗観光の持ちなおしの記事で取りあげたアライッペのような、近年の「キモかわ」ねらいではなく、くまモンのようなプロの計算で人気が約束されたつくりでもありません。そういえば、コサインなんて人生に関係ないと思った人のための数学のはなし(タテノカズヒロ著、中央公論新社)は、人気の出ないゆるキャラに、よい数比を使うことを提案していました。

用途ですが、「最優秀作品はのぼり旗などに印刷され、協議会の町民への周知のために使われる。」とのことです。着ぐるみ化でさらにゆるさが高まるたのしみは期待できないようですが、横向きのこのポーズのみで使うのが、無難でしょう。3次元になると、ひこにゃんの「5年抗争」もありましたし、権利関係でもめ事が起こりやすくなって、興ざめのおそれも生じます。それで思い出したのですが、Togetterにきょう出た記事、【C86】コミケスタッフが無許可で連装砲ちゃんグッズ販売→炎上【艦これ】 #C86 #艦これの騒動は、青紙でおしまいになるのでしょうか。