生駒 忍

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「精霊の守り人」の視聴率と綾瀬はるかの評価

きょう、アサジョに、NHK「精霊の守り人」放送前の批判が一転、「さすが綾瀬はるか!」という記事が出ました。

精霊の守り人に、「綾瀬の演技が好評で、初回の視聴率が11.7%、第2回が10.3%と2ケタ台をキープ。」しているとして、よい評価がされています。一方で、同じ会社によるサイトですが、アサ芸プラスにきのう出た記事、綾瀬はるか「精霊の守り人」が爆死水域に突入!1話だけで数億円が吹っ飛ぶ!?には、「しかし、初回から視聴率は11.7%とイマイチ奮わず、2回目では10.3%と下降。」としての、否定的な評価が示されました。同じ数字でも、どう読むかはそれぞれです。安倍官邸と新聞 「二極化する報道」の危機(徳山喜雄著、集英社)にある、2013年5月23日の東証の下落への新聞各紙のあつかいが、読売は「急落」、朝日が「暴落」、日経は「一時的調整」だったという指摘を思い出しました。

「バルサはハードなアクションが必要とされる役ですし、綾瀬も女優としての新境地を切り開くのではないでしょうか」、そうあってほしいですし、そうなりそうです。精霊の守り人 SEASON1 完全ドラマガイド(エンターブレイン)で綾瀬は、「初めて撮ったアクション・シーン」で、監督に「猛獣みたいに」と言われたことで、よくできるようになったと述べていますし、辻井啓伺も、綾瀬の才覚を評価しています。

名前が売れてきた川本真琴と加藤紗里の品格

きょう、J-CASTに、加藤紗里と川本真琴「公開和解」の不気味 「次に狙うのは何だ」と憶測乱れ飛ぶという記事が出ました。「シンガーソングライターの川本真琴さん(42)とタレントの加藤紗里さん(25)がついに「和解」」としつつ、さほどよろこばしくはなさそうな書きぶりのものです。

「第1試合は、川本さんが1月下旬に「わたしの彼氏を取らないでください」と特定の女性に向けてツイートしたことがきっかけだった。」、あれがこんな展開になるとは、誰も思わなかったことでしょう。今なお「古見し人は二三十人が中に、わづかに一人二人」の世界で、もう川本を知る人も、あるいは知っていて今も活動していると知る人に限るともっと、少なくなったところでしたが、アサ芸プラスの記事、衝撃!川本真琴「わたしの彼氏を取らないで」ツイートの“彼氏”はゲス極・川谷!?のようなかたちで、当時の芸能スキャンダルのどまん中につなげられたために、ひさびさの注目となったのでした。猫ひろしの、カンボジア国籍になったのに代表になれなかったのが、猫なのに笑えたように、実は狩野英孝だったという、狩野なのに笑える展開に、無名なのに狩野よりは笑える役者が登場して、若々しい攻めを連発してきました。ふと、FLASH DIAMOND(光文社)で川島明が、「スカラとか使った記憶ない。大人になってから身を守ることの重要性がわかる。」と述べたのを思い出しました。

「絶対、新曲(『ホラーすぎる彼女です』)のための売名だと思う!」と攻撃されて、「ここで第3試合に突入――とはならなかった。川本さんは14日に「しばらくツイートやめようかと思います」と宣言。」、売名に売名と言われて、はずかしくてついていけなくなったのでしょうか。けさの読売新聞朝刊で、松野明美は「恥をかいて笑われた分、どんどん抵抗力がついていくのですよ。」と説きましたが、こんな売名に抵抗力がつくのも、考えものです。震災関連で今ごろに再評価されている役者の、媚びない力(杉良太郎著、NHK出版)でもはっきり、偽善だ売名だと言われても気にしないと述べた、あの世界とはまったく別の次元なのです。それでも、名前が売れてきたここで止まるところに、またかと思った人もいるかもしれません。(川本真琴)で「神様は創りかけてやめてしまった」と歌い、ツアーを終えるとぱたりと音さたがなくなって、売れてきたところでピークとなってしまいました。1998年の宇多田ヒカル(宇野維正著、新潮社)で取りあげられた歌姫たちが世に出た年のことです。

「しかし、何らかの心境の変化があったのだろう。加藤さんのブロックを解除するとともに、前述の和解宣言に至った。」、決意はかたいでしょうか。では、「“絶交だ”って彫った横に“今度こそ絶交だ”って彫った」と歌っていました。

「川本さん曰く、狩野さんとは「今は良き友人」。」「川本さんと加藤さんが握手した今、わだかまりは何もなくなった。」、プロレスやビーフのようです。ピッコロやベジータを連想した人もいるでしょう。悪役も、人気が出ると仲間にされるのです。

それで思い出したのが、NEWSポストセブンにきのう出た記事、最初は嫌いだったのに…? 加藤紗里に魅了される心理です。「女子大生のAさん(21歳)は、こう語る。」として、「『なにこいつ! 最低!』と思って、狩野英孝との記事を検索しはじめた」はずが、「今ではアンチというよりファンかもしれません(笑)」とあります。「最低」から出発しましたので、「ロストゲイン効果」の記事で取りあげた効果のような展開があったのでしょうか。心理学では、ゲイン-ロス効果と呼ばれることが多いものです。訳す書き方もありますが、社会心理学への招待(白樫三四郎編、ミネルヴァ書房)ではなぜか、本文では「獲得―損失効果」、索引では「獲得ー損失効果」と書かれました。また、「はじめは『鳥みたいで怖い』なんて思っていたのに、画像を見ている間にだんだん可愛く思えてきちゃって……。」、(A. ヒッチコック監督)の恐怖が頭にうかびました。そして、「Bさん(51歳)」は、「はじめは『下品な子だわ』と思っていたんですが、ブログ記事を読むなかで徐々にファンになってしまって……。」、もう下品とは思わなくなったのでしょうか。私には、品は変わらないように見えますが、それをかくすどころか、目だつほどに出すという品のなさが、おもしろいとは思います。Amazon.co.jpで評価がわかれた大人なのに可愛い理由(神崎恵著、KADOKAWA)の、171ページの教えとは対照的です。

パパラッチへの対応の古今とプロレス的挑発

きょう、Techinsightに、【イタすぎるセレブ達】カニエ・ウェストまたも暴走「俺はクレイジーじゃない」という記事が出ました。「またしてもカニエがTwitterで暴走」したことを取りあげたものです。

よくあるグラミー賞批判、しかも授賞式ボイコットの過去もありますし、「世界には俺のような男が必要なんだ」も、「クリスマスは恋人とホテル」の起源の記事で取りあげたこの人のことばとくらべて、どうでしょうか。「「借金は最大の恥」としながら「もう恥ずかしくはない」」、将来性のない男の4類型の記事で触れたテレビCMのようでもありますが、切りかえが早いのもだいじです。

「パパラッチも超尊敬」、あの業界ではなかなか言えないことばです。I Wanna Go(Britney Spears)のPVでの「マイクパフォーマンス」ほどではなくても、ジャスティン・ビーバーをはじめ、パパラッチに粗暴にふるまうタレントは数多くいます。もちろん、「カニエは過去にパパラッチと衝突し、暴行に及んだとして保護観察処分」になりました。シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ シーズン1でマイリー・サイラスが、パパラッチに頭を低くして対応するシーンがありますが、これはフィクションです。だからこそ、週刊女性 12月15日号(主婦と生活社)で明かされた、原節子の華麗なふるまい、カレーのふるまいは、とても頭の下がるお話なのです。

「全米メディアは釘付け」、そして「これぞ彼の狙いだとする意見もあるが、「本当にヤバい状態なのでは」という声はそれ以上に多い。」のでしょう。いまの日本では、薬物をイメージした人が多いことと思いますが、どうでしょうか。「ヤバい状態」と思われることさえも、「彼の狙い」以上に、ねらいどおりの効果を生じます。戦略がすべて(瀧本哲史著、新潮社)にもあるように、今や「炎上」はお金につながりますし、しばしばプロレス的と表現される、日本のグループアイドルのしかけ方も、くり返し度がすぎてしつこいと感じる人も多いと思いますが、そういうところまでねらってのことかもしれません。そういえば、新日本プロレスリングのウェブサイトに8年前に出た記事、LOCK UPのリングに“邪道”大仁田厚参上!には、政界からはあっさり引退した大仁田の、「一言だけ言っておく。昭和のプロレスは、昭和のプロレスはしつこいぞ!」という発言があります。

こういったことから連想されたのが、落合道人の記事、大正時代の女優追っかけパパラッチ。です。「大正期にも、人気俳優や歌手を追っかける「パパラッチ」は存在していた。」と書き出されますが、実は「今日の“しこみ”のような取材形式」であり、これなら先ほどの原でなくても腹は立てず、自分を立てる「尾行写真」を歓迎するでしょう。「だから、カメラマンの撮影にはいいポジションがあてがわれ、間違ってもピントがぶれてしまうような、みっともない写真は存在しない。」そうです。ただし、ピントがずれたところも、写真のたのしみのひとつです。モデルプレスの記事、篠田麻里子、決意のスピーチ「後輩に席を譲れと言う方もいる」では、プロレス的な挑発発言をぶった篠田と、ピントがここまで合っていないのにこころの中がくっきりと写ってしまった、うしろの席の後輩とのコントラストが注意をひきます。最近では、週刊文春 3月3日号(文藝春秋)の20ページの写真が、堂々とした被写体を堂々ととらえる一方で、実はこちらのタイミングをねらっていたと思わせるものを、手前にぼかして写しこんで、カメラマンの腕をちらりと見せました。

自分を食べものにたとえた例と厚生年金会館

きょう、日刊ゲンダイDIGITALに、「今が円熟の域」と評判 タモリのブレない“仕事術”とは?という記事が出ました。

「昨年末は紅白歌合戦の総合司会のオファーを蹴り、話題になったが、3月放送の日テレ系「天才バカボン」でドラマ主題歌に初挑戦することが明らかになった。」とあります。「昨年末」の仕事のオファーをことわったとはいっても、「昨年末」にことわったわけではありません。10月中旬には明らかになり、話題になったことです。これに関しての、東スポWebに4か月前に出た記事、「タモリ辞退」紅白司会難航の裏にジャニーズの暗闘は、「ジャニーズ事務所内の“あの争い”、SMAP育ての親・I女史VS藤島ジュリー景子副社長が関係している」ことを取りあげていて、いま読むとまた、興味深いところがあります。

「タモリと親しい山本晋也カントク(76)」による、タモリが自身をパセリにたとえたと思われるお話が登場します。自分を食べものにたとえたら、という問いは、採用面接でよく使われるとされ、食べものだけに、うまい答え、味のある答えが求められます。芸能人が、目標や特徴を食べもので表現することも、めずらしくありません。NIKKEI STYLEの記事、赤井英和さん 漬け物のような名脇役にでは、赤井が「漬物は実家では主役だったが、一般的には脇役。」「僕の第二の人生もこうありたい」とし、どついたるねん(阪本順治監督)で第二の人生のきっかけをつくった恩人についても、「阪本さんの語り口は焼き肉と同じ。」とします。サイゾーウーマンの記事、壇蜜、新刊イベントでのセクシーアピールに取材陣から「プロだよな」の称賛は、握手会で壇蜜が「今後の目標は「ハムカツ」(※かにクリームやメンチカツに比べ地味だが代わりのないものでいたいと説明)」などと言ったことを取りあげ、「いかにも話題になりそうなフレーズを織り交ぜて話して」「実に巧みである。」と評しましたが、ハムカツのたとえは、黒髪の白拍子の記事、学徒ハムカツ。でわかるように、以前から使っているものです。また、より若いところでは、TokyoWalker 2015年11月号(KADOKAWA)での、有村架純のくるみパンのたとえがあります。有村のこれまでについては、下積み時代の記事超ミニ「ビリギャル」の記事でも取りあげましたが、それでいてくるみパンというのが、味があると思います。

「モダンジャズ研究会に在籍し、トランペットを演奏していた。」とした後に、「新宿厚生年金会館の近くにある『J』というジャズのライブハウスで、ジャズのスキャットやラップを披露してましたよ。」という、山本晋也の証言が続きます。ですが、早大在学中のタモリを、早稲高ですが大学は日大の山本が見ておぼえていたり、芸達者なタモリとはいえ、あの時代に早々とラップをしていたりと考えると、まったく別の時点でのエピソードだと思いたいところです。「新宿厚生年金会館」は、もう知らない若者もいるかもしれませんが、タモリの1回目の上京のときはすでにあって、いまはあとかたもなく解体されました。「タモリのSuperボキャブラ天国」の初期に、ここをもじった品のない作品があって、私にはさほど笑えなかったおぼえがあります。

水野美紀主演ドラマの壮絶とでんでん現象

きょう、アサ芸プラスに、また干される?地獄を見たあの女優の主演ドラマが視聴率2%の壮絶爆死という記事が出ました。「あの女優」とは水野美紀で、主演している「逃げる女」の苦戦で、お仕事が逃げてしまうのではという話題です。

「脚本は80年代『金曜日の妻たちへ』や『男女7人夏物語』など大ヒットを記録した鎌田敏夫が務めるということで、ドラマファンからは注目」、ずいぶんと古い作品がならび、どういう質の注目だったかが気になるところです。リテラにきょう出た記事、『金スマイル』へ変更の真相! TBS制作幹部が「うちは中居を守る」と明言、3年前に嵐の降板でメリー派と亀裂にも取りあげられた改名で、金妻をもじったとされる番組名も、ついに消えてしまいました。Amazon.co.jpでとても評価の高い男女7人夏物語は、それよりは後の作品で、「クリスマスは恋人と」のはじまりの記事で触れたことも含めて、テレビドラマ史的にも重要ですが、もう30年近く前のことです。

「今回主演を務めている水野は2005年、芸能界で非常に強い力を持つと言われる大手事務所から独立し、仕事が激減。」しました。もちろん、水野は女性ですので、これはジャニーズ事務所ではありません。ですが、ジャニーズには、「女帝」はいるようです。文藝春秋 2016年3月号(文藝春秋)に、中村竜太郎が書いたものが痛烈です。

「水野は干され期間、バラエティや映画で汚れ役にも果敢に挑み、女優として必至に踏みとどまってきました。」、ここでは意識して「死」の字をさけたのでしょうか。視聴率が低いとすぐ、番組は生きているのに「爆死」と言いたがる人が増えましたし、干されれば芸能人としては死にます。そういえば、PHP 2015年8月号(PHP)で桂歌丸は、「あたしは芸能人の死はそれほど悲しまない。だけど「芸人の死」は悲しいですね。」と表現しました。

「低視聴率とはいえ、「まるで映画のようなクオリティ」と各所から絶賛されている」そうです。せめてもの救いでしょうか、それともよけいに悲しいでしょうか。けさの大阪日日新聞の、油谷克己という人や、西美和子という人の句とは逆に、組みあわせがよくなかったと理解するべきでしょうか。あるいは、でんでん現象もあるのかもしれません。

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