きょう、YOMIURI ONLINEに、科目等履修や聴講生 敦賀市立看護大募るという記事が出ました。敦賀市立看護専門学校から移行してまもなく開学となる、敦賀市立看護大学での募集を取りあげたものです。
こういった募集を、一般向けに広く知らせてもらえるのは、ありがたいことです。記事には「募集要項は市役所市民ホール(1階)か、大学設置準備課(4階)で配布している。」とある募集要項は、先々週にはPDF版でウェブ公開されましたが、関心を持ちそうな方を新たに掘りおこす効果としては、新聞社からの情報発信の影響力は、かなり大きいと思います。ですが、この記事にはいくつか、気になる点があります。
まず、「出願や申し込みの受付期間は24~28日(当日の消印有効)。」とあるところです。受付期間がかなり短いことも要注意ですし、この記事が出た時点ではまだ受けつけていないので、そそっかしい方は、すぐに送ったはずが不受理にされてしまうかもしれません。なお、「出願」は面接や入学検定料が必要な科目等履修生の、「申し込み」は不要な聴講生の手続きを指します。また、「当日の消印有効」とあるのは、実際の募集要項では、より一般的な表記である「当日消印有効」と書かれたところですが、大学関係の募集では、検索するとすぐわかるように、「の」が入ることも意外とあります。私は入れないほうが好みに合うので、たとえばきのうの記事で取りあげたビジネス・キャリア検定試験標準テキスト 労務管理3級(中央職業能力開発協会編、社会保険研究所)の239ページに、「の」の不足があるのでそこにゆずってほしいくらいですが、わざわざ無関係のところからでなくても、同じテキストの229ページの図表6-3-12にある「放送番組等におけるの大道具、小道具」からのほうが簡単そうです。なお、その図表ももう古くなり、旧「政令26業務」から、旧16号の分割と「水道施設等の設備運転等関係」の追加とがありましたので、気をつけてください。
科目等履修生について、「入学料(3万3200円、敦賀市民は半額)」とありますが、半額適用のルールは、ややややこしいです。「平成25年4月1日以前から引き続き敦賀市内に住所を有する方」と、「平成25年4月1日以前から引き続き敦賀市内に配偶者又は1親等の親族が住所を有する方」とが対象です。一方、聴講生の聴講料は、「敦賀市内に住所を有する方」かどうかで線が引かれるようです。
幅広くいろいろな科目が選べるようになっていて、記事には、「募集する講義は、前期(4月1日~9月30日)が科学論や生物学、臨床心理学など、後期(10月1日~来年3月31日)が社会学や経済学、環境学など。」と例示があります。この各3科目の選択基準は、単純に募集要項でそれぞれ上から3件ずつなのかとも思いましたが、少し手が入っています。前期は、もし上からならば科学論、生物学の次は教育学になるはずですがとばされて、4番目の臨床心理学が続きました。後期も、社会学、経済学の次は、募集要項ですと日本国憲法、比較文化論ときて、それから環境学なのです。3番目をとばしたのは、市民が現行憲法を知る機会を妨害し知らせない目的だと解釈する人は、どこかにいたりしますでしょうか。そういえば、異色対談の愛国者の憂鬱(坂本龍一・鈴木邦男著、金曜日)には、「新右翼」の鈴木邦男は中学生のころ、日本に憲法があることを知らなかったとあります。また、新 読めばわかる「憲法改正」(梶山茂著、文芸社)の冒頭には、「いまの「日本国憲法」の改正に反対する日本人は、この憲法のことをよく知らないか、誤解しているか、あるいは何か、別の目的をもっている人です。」とあります。