生駒 忍

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目からうそを、下半身から緊張を見ぬきます

きょう、マイナビウーマンに、嘘の見抜き方とは?「腕や足を組んでいるのは拒否のサイン」という記事が出ました。

「心理学者や尋問者は嘘を見抜くために、話手が話している内容よりも、その人の目やしぐさ、ジェスチャーなどで嘘を見抜くようです。」とのことで、私自身は特段そういう意識はありませんが、この記事の前半は、そういういわゆる「行動心理学」が話題の中心です。行動主義心理学ではなく、植木理恵のすぐに使える行動心理学(宝島社)のような「行動心理学」です。ですが、4点のポイントのうち、2番目の「注意力」のみ、行動ではなく内的な特性で、行動から注意力を推測し、そこから感情状態を推測する方向です。「しかし、不安な人や緊張している人は何か他の事に注意を向けようとします。」という前提です。緊張に関しては、もっと一般的な「行動心理学」では、注意力に注意せずに、見えるところから直接見ぬくやり方もあります。たとえば、心理の技法大全(おもしろ心理学会編、青春出版社)には、下半身を見れば緊張のレベルがわかるとあります。

後半は、「次は言葉から分かる嘘の見抜き方です。」とあり、冒頭の文とは逆に、ことばそのものからのアプローチを紹介します。ですが、後半に入る直前にある「一種のバリアを張っているサインと考えていいでしょう。」が、後半にも意外にあてはまります。「嘘の見抜き方」というほどのものではなく、ことばの比較的そのままの解釈です。カウンセリング的な言いかえ技法や、あるいはジンクス!!!(まなべゆきこ作、角川書店)で、雄介が星座を言うべきところに「スター座」と答えたくらいの、情報量の増えない展開です。