生駒 忍

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「機種変婚」の家族心理学と「女でありたい」

きょう、dot.に、数年に一度、夫をチェンジする「機種変婚」が急増中!という記事が出ました。

「新しいものはやはり使い心地がいい―今、スマートフォンを機種変更するように、幾度となく婚姻を繰り返す女性が目立っているようだ。」と書き出されます。昔は、女房とたたみはと言ったものですが、時代は変わったのか、変わらないものがあるのか、どう見るべきでしょうか。

「北澤美樹さん(仮名・40歳)」は、「結婚生活は、長くても5年、短いものでは2年、3年と過去3度の結婚経験がある」そうですが、「私の幸せな姿をみせることで子どもたちからもきっと理解が得られると信じています」と言っています。両親のしあわせなすがたを、ではないところが気になってしまいます。

「大井典子さん(仮名・44歳)」は、「4度の結婚生活」があるという、マグダレンの祈り(P. ミュラン監督)の主人公も上まわる波乱ですが、「でも、婚姻という形をとる限り男と女ではいられなくなってしまう。私は妻であり、母である前にひとりの女性として生きていきたいのです」と主張します。子どもぎらいの原因の記事の最後に取りあげた話題を思わせます。また、共感する人もいると思いますが、これは転倒した考えであることも指摘されています。片目を失って見えてきたもの(ピーコ著、文藝春秋)は、「私は母親である前に、女でありつづけたいのよ」という女性を、「ばかじゃないかと思います。」「女でありさえすれば誰だってできる」、「母であったり、妻であることは、その対象である子や夫が存在してはじめてなれるのです。」などと、きびしく指弾しました。

「2年ごとの機種変更でなくても、ある日突然、夫に嫌気をさして別の男性にチェンジしてしまうかも」という指摘も紹介されます。機種変のたとえが、批判的なイメージとつながらない材料であるところが絶妙なのですが、「ゲーム感覚」の人生の記事で取りあげた、テレビゲームのリセットの感覚のほうが、実は近いようにも思います。思うようにいかなくなったら、すっぱり捨てるのです。

それで思い出したのが、Hagex-day.infoにきょう出た記事、ステマ疑惑の「モデルプレス」釈明コメントが酷いです。Yahoo!にすっぱりと捨てられたマイナビとモデルプレスの、その後の反応を取りあげました。「マイナビは8月3日にまともなコメントを発表。」、一方でモデルプレスは、「デザイン面からだけでモデルプレスのの後ろ向きな気持ちがビンビン伝わってくる」上に、「Yahoo!が言ってるようなステマ記事なんか配信してねぇぇ! と真っ向から反論。」に出ました。「「記事広告配信が禁止されているサイトへの配信を確約する類のご案内」の文章がヒドスぎて」、同感です。単に、非常事態のために急いで書いた結果なのでしょうか。

それで思い出したのが、「まともなコメント」を出したマイナビニュースにきょう出た記事、きずものです。「去年くらいまでは10,000文字くらいの原稿ならば、1時間もあれば一気に書けた。」、これは急いで書くという程度ではない、大変なペースです。