生駒 忍

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ドアのノック回数で採否が決まることの実証

きょう、東洋経済ONLINEに、20代社員が生き残るために必要な2つのことという記事が出ました。

「あと、これも日本のビジネスならではの風物詩だと思うのですが、就職活動する時って、どうして皆、同じ格好なのでしょうか。」、定番の話題です。最近ではたとえば、教員養成セミナー 2015年6月号(時事通信社)で川村二郎が、面接をする側のことも想像するよううったえる中で取りあげました。

「一部のネットメディアでも話題になったのですが、たとえば面接室に入る前に、就活生がドアをノックするじゃないですか。その回数は3回だと合格、2回だと落ちるなんてことが、まるで都市伝説のように言われていましたよね。」、この手を信じられると、手におえないことがあります。会社のお金を40年以上もふり込みつづける相手を選ぶ真剣勝負で、自分が採用する側ならこんな基準で決めるか、想像しないのでしょうか。あるいは、就活のバカヤロー(石渡嶺司・大沢仁著、光文社)がさんざんに指弾したように、就職活動に不合理はつきものですが、そういうレベルにさえも達しない、誰の頭でも不合理と思えるものを開陳して、不合理に苦しむ学生の代弁者や、事情通を気どりたい人に好まれる素材なのでしょうか。数社でかまわないので、そうしている実例を出して実証してほしいとも思いますが、誰かから聞いたというソースよりもたどる気は、この手ではなさそうです。Togetterまとめにおととい出た記事、「鳥獣戯画」を使用した商品は不正利用になるのか?の騒動を思い出しました。あの「日本の伝統文様を継承し活用する会」は、疑問続出の「キャラクター登録」の説明はしないままですし、おもいやリスの記事で触れたコミケスタッフのように貝になるならまだしも、その後にも一説によると北斎はサバン症候群的な極めて特殊な目(脳)を持っていると言われている。というツイートまで打っています。それでも、「商品の6割以上が不正使用らしい」「痛い目にあいますから」などと書いた2本目のツイートは消したことだけでも、評価するべきでしょうか。はてな匿名ダイアリーにきょう出た記事、大手飲食チェーンのクレカ導入に絡んだ事ある者だけどの、「昔iPhoneが世に出た時に「こんなものは普及しない」「iPhoneが普及しない~つの理由」とかいう記事を書いてたブロガーたくさんいましたよね。」「でもブロガーってそんな時でも何事も無かったように次のブログ記事を書き出しますよね。」の世界です。私もよくはずしますし、「仮に予測が当たらなくても、その過程で得られたものが所属する企業や社会に還元されてる。」と言いきれるほど高度な話題はあまりありませんが、「企業の意思決定に関わる人」ではないのであれば、「いいポジションっすなあ。」でよいとは思います。それでも、連呼してあおったことや、すぐに疑問の声が集まったことには、フォローを出すのが、世の中のためになりますが、相当にむずかしいことなのかもしれません。Togetterまとめの記事、福島県で3年後に出た真実。もっと拡散運動。が、とにかく痛烈です。

「この10年間では最高の就職環境」ともされる中で、「僕のイメージは、10年前には0.5%程度だったイノベーターが、今は1.5%くらいになってきたというもの。だから、そこだけ見ていると、イノベーターが3倍にも増えたということになりますが、一方で超保守的な人たちも、10年前は6割程度だったのが、今は8割程度まで増えています。」と、二極化が指摘されます。趣味へのお金のかけ方の記事で取りあげた、「動く人」と「動かない人」との分離の問題とも対応します。日本は悪くなるという信念から悪くなる方向へ誘導する「動かない人」のマイナスを、イノベーターの3倍増は、おぎなってあまりあるでしょうか。