生駒 忍

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先のばし対策と『3時間熟睡法』にある助言

きょう、PRESIDENT Onlineに、なぜ、「明日からやろう」と毎日毎日思うのか?という記事が出ました。

ライフハック的なテーマでは定番で、しかもいつも人気のある、先のばしのお話です。ひらめき待ちの記事も関連しますし、「意義ある先延ばし理論」を紹介する、スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考(J. ペリー著、東洋経済新報社)という本もあります。今回の記事は4ページからなりますが、1ページ目のタイトル、「先延ばしは、「サイコロステーキ」発想で解決できる」は、説明がないまま解決が先のばしされて、3ページ目、「すぐやる習慣1 チャンクダウン(一口サイズ化)する」の中でようやく、意味がわかることになります。「チャンクダウンのコツは、「一口サイズまで行動小さくする」ことです。」として、牛一頭のままでは手をつけられなくても、「これをスライスして、サイコロステーキの状態にしてもらえれば食べることができます。」とされます。私は、まずしい食生活をしているためか、チャンクアップしてつくられた、火を通すと一口サイズよりも小さくなる成型肉が頭にうかんでしまいました。業務用 牛サイコロステーキ 約100個入り(Fブランド)のような、フライパンで焼いているうちに揚げものになるものです。

もうひとつの提案は、「すぐやる習慣2 ベビーステップで始める」です。摩擦係数のようですが、「人は止まっている時が一番気が重く、先延ばしにする理由を考えます。しかし、進み始めれば心理的負荷は下がり、意欲が高まり、行動する理由を考えます。」とあります。始められない問題に対して、とにかく始めることを説くのは奇妙かもしれませんが、多くの人が言ってきたことでもあります。3時間熟睡法(大石健一著、かんき出版)にある、たばこをやめたい人への大山康晴の助言はストレートですし、田中亜弥の路上ライブでも、そんな歌を何度か聴きました。ラカンの入門書の記事でも触れた「今でしょ!」の流行も、記憶に新しいでしょう。ですが、あっという間に新しくなくなりました。2月21日付の東京中日スポーツでは、林自身が「僕はもう使いたくない」と明かしていました。それより後に出た、ほんもののエンカウンターで道徳授業 中学校編(諸富祥彦編、明治図書)の実践例5には、「エクササイズのタイトルは今流行の言葉「いつやるの? 今でしょ!」。これも生徒の関心を高めるのに役立っています」とありましたが、使ってみた先生方、反応はどうでしたでしょうか。