きょう、京都新聞のウェブサイトに、地域の偉人や伝承紹介 滋賀・湖南市教委が冊子発刊という記事が出ました。
「身近な地域の歴史や伝承、先人の努力や現在も活躍する住民の取り組みなどを分かりやすく紹介している。」とのことで、「社会福祉に貢献した糸賀一雄さん」も登場します。糸賀一雄生誕100年フォーラムの記事でも取りあげた偉人ですが、「社会福祉に貢献した」というゆるい説明だけでなく、さんづけなのも気になりました。気やすく呼ぶなということではなく、故人なのにという点でです。やきもの検定テキストの記事で触れた大樋年朗のあつかいではありませんが、わが国では一般に、存命かどうかで人物の書き方が変わり、「さん」や「氏」をつけるかどうかが左右されがちです。京都新聞は、すでに亡くなっている著名人も、さんづけでそろえる方針なのでしょうか。ですが、明らかに故人である龍池藤兵衛は、呼びすてです。
発案者は、「道徳の資料として活用できるように編集されたのは県内でも珍しいと思う。」と評します。お目にかかったことはありませんが、おそらく今も心身ともに健康な方だと思いますので、广州日报にきょう出た記事、戳穿别人的“夸大妄想”要谨慎にあるようなことはなく、むしろ謙虚に見えます。比較の基準が「県内」、それも滋賀県なのです。週刊ポスト 9月19・26日号(小学館)でも明らかにされたように、滋賀は地域紙のシェアが小さい土地で、「みんなの滋賀新聞」の離陸直後の墜落もまだ記憶に新しいでしょうから、京都新聞側やその読者層を考えて、こういうコメントをしたのかもしれません。
冊子のタイトルは、記事本文では「伝えたい故郷の話 心の教育・郷土資料集」となっています。写真にある表紙を見ると、そのうち後半は副題で、ダッシュにはさまれています。ですが、写真のキャプションは、「湖南市の先人の功績や地域の歴史などをまとめた「郷土資料集」」です。副題の、しかも後ろ半分を切りだして、この冊子の呼称に使う、あまり見かけないやり方です。もちろん、一般名詞として、郷土資料集ということばが使われることはありますが、そうであればかぎかっこは不要です。揶揄的な意味もふくめて、文章を書くのがラクになる100の技(佐久間功著、技術評論社)の「カギカッコの基本」の3番目になるとも考えにくいです。
ですが、ふしぎなキャプションには、もっと上があります。SST講話の記事で取りあげたものもそうですし、きょうはさらにおかしなものが出ました。スポニチアネックスからlivedoorニュースへと転載された記事、小籔「ド素人が黙れ」騒動を“清算”コヤソニで加護、しばくぞおじさん和解です。「加護亜依(右)と握手するしばくぞおじさん(左)。中央は小籔千豊」とあるのですが、私には小籔のアップしか見えません。写真拡大をクリックしても、小籔がさらに大きな顔をするだけです。Pouchに1年前に出た記事、りんかい線の「マナー向上」ツイートが謎すぎると話題/3人がけの座席にゆるキャラが2体…マナー違反ちゃうのん?のように、実はとても小さな姿で両側からはさんでいるのかとも思いましたが、まだ見つけられていません。