生駒 忍

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西川口で女児の胸や下半身をさわった大学院生

きょう、TBS News iに、「女の子に興味あった」東大大学院生を強制わいせつ容疑で逮捕という記事が出ました。半年前に、理研研究員の強制わいせつ容疑の記事を書きましたが、またしても、国内ではトップの研究機関が、性犯罪で逮捕者を出してしまいました。

容疑者の肩書きは、「東京大学大学院生」です。ですが、日本学術振興会の研究員でもあって、おそらく現在の収入の大半は、東大ではなくそこからでしょう。層位・古生物学で今年度採用のDC1特別研究員は、ほかにあと1名しかいません。すぐれた人材と思われるだけに、とても残念です。

逮捕容疑は、半年以上前のわいせつ事件で、発生場所はBOOKOFF西川口駅東口店のようです。このTBSに限らず、ほかのメディアでも、住所を並木2丁目まで明かしたところはあっても、単に「書店」とだけ書いて、固有名詞はもちろん、「新古書店」どころか「古書店」とも書きませんでした。9歳女児でアオイ書店はなさそうですが、駅ビルのTOBU BOOKSだと誤解した人はいるでしょう。新聞系メディアの記事を見ると、たとえば女子小学生にわいせつ容疑、東大大学院生を逮捕 埼玉のように、店内での位置も書かれているので、ビーンズではないことははっきりわかります。また、ほかのメディアでは、余罪の可能性もほのめかされています。そちらのほうの場所は、東武系であっていますでしょうか。

容疑者の主張によれば、原因はストレスなのだそうです。それも、朝日の記事によれば、研究が原因のストレスです。学振のおかげで、ほかの人よりもストレスなく研究に打ちこめそうなのに、どうしたのでしょうか。そういえば、「顔と名前」の記憶術(椋木修三著、PHP研究所)は、ストレスに弱い人が「負のスパイラル」に落ちるメカニズムを説明する一方で、「興味にはストレスがかからない」としました。

安定収入があるのですし、西川口まで行ったのなら、反対側に降りてきちんとお金を使えばよかったのにと笑う人もいるかもしれません。ですが、以前に西川口再生の記事でも触れたように、そういう西川口はもう、くずれてしまいました。そもそも、「女の子に興味があった」として、「母親と買い物に来ていた当時9歳の女の子の胸や下半身を触った」、これはお金でも無理で、ゆるされないことです。どうしてもという人は、海外へ向かうのでしょうか。何度読んでも気分の悪くなる記事ですが、tocanaにドイツ人研究者が書いた体験談、【中国】人身売買洞窟カフェで、幼女レイプが横行!? 一人っ子政策のヤバ過ぎる闇!!を思い出してしまいました。

この容疑者は、現在26歳です。28歳 意識不明1ヵ月からの生還 みんなのおかげで(内田啓一著、コモンズ)の著者に名前も似ていますが、太古の世界の復元が専門だというこの人自身は、復帰できるでしょうか。犯行は反省していそうですが、赤門閥の支援を集めて「生活破壊」から守ってもらい、「みんなのおかげで」となりますでしょうか。たまったものの研究をしていたはずが、別のものがたまって暴発してしまったというのも、皮肉なものです。ふと、GIRLS BE… 1(玉越博幸作、日本文芸社)の第1話の、ギアをにぎるはずが別のものをにぎってしまい、別のギアが入ってしまうクライマックスを思い出しました。