シリーズ第14弾です。
ワークブック498ページに、「高齢・障害者雇用支援センターは、障害者や高齢者の雇用を円滑に進めるための啓発事業、雇用納付金制度に基づく業務(雇用調整金・報奨金および各種助成金の説明、納付金の徴収、受付、支給)、雇用管理指導に関する研修、相談、援助を行っている。」とあります。前のページから続く、「教育機関の役割」という項に入っていますが、どちらかといえばその前の、「労働関係機関の役割」のほうに入れたほうがよい内容です。そして、もしそこに入っていたとしても、この書き方では、誤解をまねくように思います。
雇用納付金制度に基づく、このセンターがあつかう業務は、ここでかっこの中にならべたものだけではありません。ほかに、障害者の雇用の促進等に関する法律74条の2に基づく在宅就業障害者特例調整金と、附則で当分の間という形で定められた在宅就業障害者特例報奨金とがあります。この2制度は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構概要2012を見ると、障害者雇用納付金制度に含まれていて、雇用調整金および報奨金とは別のものとして位置づけられています。特例子会社運営マニュアル(秦政著、UDジャパン)などでも、同様のあつかいです。障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金など計7種の助成金とも、「助成金」とつかないことからもわかるように、異なります。