生駒 忍

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白くぼけた画像と「ルビーの指環」のヒット

きょう、i無料占いに、【心理テスト】婚約者からプレゼントされた指輪は? 答えでわかる結婚後の金運という記事が出ました。

「婚約者の家に代々伝わる宝石は、あなたが結婚後に得る財産の象徴です。」とあり、ひねりのない解釈にも、結婚後の財産は力を合わせてつくるのではなく、相手から得られるものと言いたそうな発想にも、しらけてしまった人もいるかもしれません。選択肢の画像が不必要に白くぼけているのは、それを意識したかのようです。それとも、金運という字は、金を運ぶと書くのだから、こういう解釈でぴったりだと考えますでしょうか。それでも、自分の金運を考えるのに、自分は運ぶのではなく、運ばれるほうという理解は、無理があるようにも思います。

ルビー以外の選択肢はそれぞれ、「老後までにはしっかりと一財産を築く」、「いつのまにか皆がうらやむリッチな生活に」、「結婚後、相手の親がなにかと援助してくれる」と、お金は明らかにプラスの方向です。一方、ルビーは、「結婚後、波乱万丈な金運となる」とされ、「少なくとも、退屈しないことだけは確かです。」とフォローが入ります。私のイメージでは、ルビーの指輪といえば、やはり寺尾 聰 ベストでは1曲目の「ルビーの指環」で、歴史的なロングヒットですので、波乱の浮き沈みという感じはない一方で、「退屈しない」のは納得できます。「二年の月日が流れ去り」どころではない今になって、ヒット中のイニシエーション・ラブの中で流れています。

「選んだ宝石が暗示する金運は、あなたの運命の青写真です。」、「でも、意識さえすれば、青写真は現実となるのです。」、おなじみの「引き寄せの法則」のような感覚です。最近ではたとえば、PHP 2015年7月号(PHP研究所)の特集も、そういう話題でした。ですが、考えることの逆効果と渡辺麻友の記事で取りあげたような指摘もあります。