生駒 忍

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「ウソをつく人」の心理の講義と不潔な中学生

きょう、DreamNewsに、神戸芸術工科大学 大学院 芸術工学論公開特別講義2014 『自分さえよければいい人』の心理学という記事が出ました。

「「現代のベートーベン」「夢の万能細胞」「PC遠隔操作事件」など、今年はいつになく「ウソをつく人」による社会問題がクローズアップされました。」というところから、講義概要の紹介が行われます。吉田証言、吉田調書、任天堂インタビューなどの一連の朝日新聞問題こそ、今年の重大なうそつき事件だと思いますが、それは例示に使わないのは、まさかとは思いますが、どれもうそではないと理解しているためでしょうか。伍代夏子の虚構ブログはなくてもよいですし、STAP細胞はまだうそとは決まっていないといいたい人もいそうですが、朝日は入れるべきでしょう。それとも、単に劣化する日本人 自分のことしか考えられない人たち(香山リカ著、ベストセラーズ)の宣伝をかねた講義のため、あの内容にあわせただけでしょうか。うそをついた日本人の例をならべて、日本人の問題として批判した本で、最後の章は、「知性の劣化と言論の危機―反知性主義と市場の徹底化はパラレルに進む」という主張へとすすみます。シフト 人生設計の可能な国に向けて(三木建著、出版文化社)に、「こうしたグローバル化に伴う国家や企業の外部的変容が人々の意識にまで悪影響を与え、多くの人々を判断しない、「考えない群集」へと変貌させてしまうということが、日本の将来を考える場合、実はとても恐ろしいことなのです。」とあることにも近いように思います。なお、「考えない群衆」ではなく、「考えない群集」ですので、気をつけてください。

さて、「「自分さえよければいい」「ウソをつくのが平気」という人」のお話は、ベストセラーになった平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学(M. S. ペック著、草思社)など、めずらしくありませんが、「その人たちとどうつき合えばよいのかをいっしょに考える」のは、価値があるでしょう。さらにいえば、そういったうそを、うそでないかのようにひろめて、うそに加担する人とのかかわり方も、加えてほしいと思います。キダの佐村河内批判の記事でも触れたような、Facebookでうその拡散を指摘されて抵抗するような人への対応は、Facebook自体はもう下り坂だとしても、SNSにありがちな現実ですので、「自分さえよければいい」「ウソをつくのが平気」の亜型として、論じてほしいところです。実際の発言とはやや異なりますが、「うそはうそであると見抜ける人でないと」として知られる名言以上のことはなさそうでしょうか。また、釣りなら釣りで、どのようにやり取りすれば、変にいらだったりはせずに、おたがいに大人として、わりきってたのしめるかも、興味があります。

釣りで思い出したのが、YOMIURI ONLINEにきょう出た記事、「発言小町大賞2014」に輝くトピは? 投票お願いします!です。皆さんはもう、投票をすませましたでしょうか。それとも、釣りのにおいの強いものが、あらかじめ排除されていて、つまらなくて投票する気になれませんでしょうか。

においで思い出したのが、その発言小町にきのう出た記事、不潔な中学生をどこまで許容するかです。本題もそうですが、私はむしろ、「その子が言うには、お母さんは電話には出ないとのことでした。なら何故電話番号を教えてくれたのかと尋ねたら黙ってしまいました。」とあるあたりが、ふしぎににおう気がして、気になっています。