生駒 忍

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光通信の経費と言い負かすコミュニケーション

きょう、OKWaveに、光通信の経費節約方法についてという質問記事が出ました。

「光通信」と聞いて、私はつい、タイ代理出産事件で注目を集めたところを、頭にうかべてしまいました。ネガティブな意味あいのものへの、認知的なバイアスでしょうか。あいうえおみせ(安野光雅作、福音館書店)で、「ねずみとり」が文字どおりの意味の絵だったので、ほっとしたことを思い出しました。

自宅のことのようなのに「経費」で書いているのも、やや気になりますが、「おられましたら教えていただくようにお願いいたします。」も、ふしぎな表現です。私は若くないためでしょうか、「おられます」も落ちつきませんが、この書き方ですと、話者本人に対して教えてほしい感じが、あまりしません。「教えていただけますよう」にすると、改善されそうですが、どうでしょうか。敬語の感覚のむずかしさを感じると、一転して、まだまだ自分は若造だと感じてしまいます。

敬語の感覚で思い出したのが、誠 Biz.IDにきょう出た記事、「教えてもらったけど、できません」です。結論はこれでよさそうですし、よくない例は、中の「やった」も、以前に書いた不適切発言の抑制法の記事で触れたお話とも関連しますが、不適切でしょう。ですが、「「教わってません」「聞いてません」なども、相手を否定することになるのでNG」、これは教えても意味がないような気がします。「教えてもらったけど、できません」の場面で、水かけ論へとすりかえて引きわけに持ちこむ戦術を使う人も、いるとは思います。就活のコノヤロー ネット就活の限界。その先は?(石渡嶺司著、光文社)によれば、2010年代の勉強しない学生にとって、コミュニケーションとはSNSでののしったり、言い負かしたりするものなのだそうです。そういう人は、NGだと言われてやめることは、なさそうに思います。