きょう、ちばとぴに、「主体的に対応を」 千葉市いじめ調査委が初会議という記事が出ました。きのう午後に開催された、第1回千葉市いじめ等調査委員会を報じたものです。
記事タイトルを見ると、どこかの指示待ち、言いなりや、たらい回しはさけて、自分たちで主体的に対応していこうと、この委員会が宣言したような印象を受けますが、記事の中には、そういう内容はありません。熊谷俊人・千葉市長が、おそらく開催にあたるあいさつの中で述べたと思われる、「私たちとしてもしっかりした対策を主体的にしていかなくてはならない」からつけたようです。記事を読めばわかるように、市長は委員に入りませんので、この「私たち」は、委員会ではなく、千葉市の幹部をイメージしたものでしょう。また、「対策」と「対応」とでは、どちらというと前者は事前のもの、後者は事後のものという語感ですので、タイトルではなぜか「主体的に対応を」へと変えたのも、調査委員会の宣言のように見えてしまう一因だと思います。「主体的に」のほうは初めからこうで、以前に書いた「自主的」を「主体的」に書きかえた本の記事のようなことではなかったようです。
この第1回委員会で、「会議を原則非公開にすること」が決まったそうです。今回は、10人まで傍聴を認めましたが、これ以降はもう、自分が委員に選ばれるまで、見ることができなくなったわけです。いじめ調査をあつかう場になりますので、妥当な決定でしょう。では、もう見られなくなるなら、今回見ておけばよかったと思った人はいますでしょうか。ですが、過ぎたことにこだわってもしかたがありません。後ろよりも、前を向いていきましょう。「口ぐせ」ひとつで他人が読める(渋谷昌三著、新講社)は、「○△しておけばよかった」「○○しておけばよかった」の問題を指摘し、かわりに「よし、これから○○しよう」「よし、これから△△しよう」をすすめています。