生駒 忍

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楽器練習の認知コントロールへの影響の報道

セント・アンドルーズ大学の研究グループによる、楽器練習が認知コントロールに影響する可能性を示す研究が、報道に乗りつつあります。その論文は、ScienceDirectで全文公開がはじまっています。

 Jentzsch, I., Mkrtchian, A., & N. Kansal (in press).
Improved effectiveness of performance monitoring in amateur instrumental musicians. Neuropsychologia.

時差の関係もありますが、きのうあたりから、各地の報道機関が次々に取りあげています。主なものを挙げてみましょう。

 BBC News: Playing musical instrument 'sharpens mind' says St Andrews study

 Mail Online (Daily Mail): Forget brain training: Playing a musical instrument can sharpen your thoughts - and help ward off depression and dementia

 University Herald: Playing musical instruments helps avoid mental illness, study

マスコミ関係で、もっと早くから取りあげていたのは、Pacific Standardです。隔月刊の紙媒体ではなく、トム・ジェイコブスという記者によるブログ記事で、研究がていねいに紹介されました。アメリカン・ジョークもついています。

 Want quick, accurate thinking? Ask a musician

一方、わが国ではまだ、取りあげたところが見あたりません。これからでしょうか。以前に書いた、「情けは人のためならず」調査の報道のぶれでの読売のようなこともありますので、まだ可能性はあります。

大紀元には、きょう掲載されました。BBCからというかたちをとっています。

 研究:音乐家的大脑“更敏锐”

「延奇」とあるのはもちろん、清朝王族ではなく、Jentzschの音写です。カタカナがなければ、何ごとも漢字なのです。そういえば、PHP 2013年8月号(PHP研究所)で金田一秀穂が、カメレオンを漢字で書くのがわからないと書いていました。