生駒 忍

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深夜のチョコレートとごはんで太らない理由

きょう、マイナビウーマンに、わかっちゃいるけどやめられない! 深夜に食べると「罪悪感を感じる食べ物」4つという記事が出ました。

筆頭は、「はじめは「ちょっとだけ食べよう」と思っていたのに、1回食べはじめると止まらなくなってしまうチョコレート。」です。かぎかっこの中は、私なら、「ちょこっとだけ」「これくらいなら」「レートを考えて」などと書きたくなって、甘い考えを止められたか自信がありません。また、「止まらなくなってしまう」ものは、はじめから避けるのが確実です。ふと、甘いお菓子は食べません(田中兆子作、新潮社)を思い出しました。もちろん、あの主人公たちはだれも、甘いものを食べない、少なくとも食べるシーンがないのですが、この調査の対象、「22歳~34歳の働く女性」とは世代がはなれますし、アルコール依存がひとりいました。

「翌朝、鏡を見るのと体重計に乗るのが怖い!」、「止まらなくなってしまう」とはいっても、体重がうごくほどの目方を食べるのでしょうか。摂食障害の定義の記事で取りあげた過食症のレベルでなければ、そこまで心配しなくてもと思います。月刊TVnavi 首都圏版 2014年1月号(日本工業新聞社)で中村静香は、体型維持は足し算引き算だとしましたし、「いつものパン」があなたを殺す(D. パールマター・K. ロバーグ著、三笠書房)でいう「九〇/一〇のルール」の感覚で、長期的にバランスがとれればよいでしょう。

「炭水化物は、体を動かすために必要なエネルギー源ですが、夜遅い時間帯に食べると、エネルギーとしえ消費されずそのまま体に吸収されてしまい、脂肪となってしまいます。」、すべてがそうなるわけではありませんが、その傾向は高まります。夜中にチョコレートを食べる女性たち(幕内秀夫著、講談社)は、「ご飯を食べても太らない」としながらも、そう思われにくいのは「夕飯の時間が遅くなっているから」だと説明します。

「アイス。お酒のあとや夜食のあとに食べてしまう」、悪にさらに悪を重ねる愚です。こちらも、一日の締めくくりではなく、早い時間に回せるとましでしょう。つめたくてあまいお菓子(黒川愉子著、文化出版局)に、「いつでも「あのアイスクリームが私の帰りを待っている」、それだけで、ちょっと楽しい気分で一日が過ごせるのでは?」とあるのを思い出しました。教育関係者のようですが、わかっていても、早くは帰れないのでしょうか。

それで思い出したのが、同じくマイナビウーマンにきょう出た記事、子どもの作り方は教えないって意味ない! 学生時代、性教育を受けた人はどのくらい?です。「Q.学生時代、学校で性教育を受けましたか?」に対して、「「いいえ」……17.6%」とはずいぶんと高く、そのタイミングは欠席か早退で帰ったのか、教育を受けても早くに忘れたのか、そういったこともあるのでしょう。こちらも「22歳~34歳の働く女性」ですので、性教育元年より先に義務教育を終えていたはずはないのです。また、性教育があっても、「肝心の知りたいこと(どうやって子供を作るか)」「行為」「仕方」を教われなかったことを、よく思っていないようです。そういえば、夜中にチョコレートを食べる女性たちでは、筆者は「小中学校の授業で性教育はなかったはずだ。」とし、あの歳ですのでそれはそうかもしれませんが、「考えてみればたいていの大人は、だれもきちんとセックスを学習していないのである。」として、性教育のうすさを批判しました。