生駒 忍

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言いわけする大人にさせない方法と尾鷲節

きょう、It Mamaに、ベストセラー教育家に聞く!子どもが将来「言い訳をする大人にならないため」の2つの秘訣という記事が出ました。

タイトルの「ベストセラー教育家」という表現がユニークですが、その人に「聞く」もののように見えて、本文には、「そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者・立石美津子が“言い訳をしない大人に育てる秘訣”についてお話します。」とあり、立石美津子というライター自身が、「ベストセラー教育家」であるという設定で書いたものです。なお、「お話」に「し」が足りないようなのは、言いわけを「しない」ことにかけているのだと思います。

「「やってしまったこと」は素直に謝らせよう」とあります。はだかの王様への取り入りの記事で取りあげたよりもずっと小さくても、すなおなことはよいことです。

「例えば、子どもが牛乳をこぼしました。」という想定での、「ママ:「ママじゃなくて自分で拭こうね」」へと持っていく展開は、よいと思います。そして、「上手に拭けなかったら一緒に拭いて後始末を手伝うのは構いませんが、子どもでも自分のやったことに対しては自己責任を追わせましょう。」とします。「追わせ」とあるのが、つい気になりますが、尾鷲節が、「ままになる身を なしょままならぬ ままになる身を もちながら」、「親は樋の竹 子は樋の水 親がありゃこそ どこまでも」などと歌うことを連想させるねらいでしょうか。

「そんな躾が言い訳しない大人にしないための第一歩になりますよ。」と締めます。不必要に「しない」にひっくり返したために、結論をひっくり返してしまいましたが、ほんとうのうったえはその反対だと読めれば、混乱しないと思います。ふと、しない生活 煩悩を静める108のお稽古(小池龍之介著、幻冬舎)の24を思い出しました。