生駒 忍

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はだかの王様への取り入りとエルメスティー

きょう、LAURIERに、優秀な人はどんな子が好き? 周りから可愛がられるちょっとしたコツという記事が出ました。

「優秀な人が好むのは総じて素直な人間。」と断言されます。ですが、「自分の話を素直に聞き、それを行動に移している人間はある意味「自分の分身」である。」「人は自分自身が人の価値観、行動の規範になることを好む」、これでは優秀な人というよりは、イエスマンに固められた、はだかの王様のようでもあります。むしろ、こういう見えすいた取り入りでかわいがってしまうのでは、取りまきから優秀だと持ちあげられることはあっても、ほんとうに優秀だとは考えにくいでしょう。あるいは、ほんとうかどうかはどうでもよく、権威があることになっている人に気に入られればそれでよいという人もいそうですが、多眼思考(ちきりん著、大和書房)の259ページが、頭にうかんでしまいます。

実のところ、「筆者は社会的に成功を収めている人や他人から人望厚い人にはとてもよく可愛がられる。それは筆者がその人たちの前では素直でいられるし、尊敬しか持っていないから。」などとする最後の段落が、筆者が読ませたかったことのようです。こういうことをおさえずに出してしまうほどに、ピュアですなおな人なのでしょう。いったい誰だろうと思ったら、最後に「エルメス」とありました。そういえば、電車男でエルメスは、べノアのピュア・ダージリンを贈ったのでした。