生駒 忍

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味覚に問題のある子どもの食と橋下・桜井会談

きょう、NHK NEWSWEBに、30%余の子ども 味覚認識できずという記事が出ました。

「「甘み」や「苦み」など基本となる4つの味覚を認識できるかどうか調査」したとのことで、5原味説の立場でないのは、日本人のノーベル物理学賞が話題になったところだけに、日本人としてやや残念に思いました。ですが、動画では、選択肢には「うまい(うまみ)」も入っていたように見えます。実際にはあてはまるもののないフィラーとして、選択肢に入れただけだったのでしょうか。あるいは、これも本来の研究対象には入っていて、ところがおそらく、単においしく感じたもの、好きなものの味だったときに「うまい」につけてしまうなどの混乱があって、検討対象から事後的に落としたような気もします。

文中には、植野正之・東京医科歯科大学准教授が、「子どものたちの味覚を育てることが必要だ」と言ったように書かれていますが、動画で見ると、確認できません。カットされたところで発言したのかもしれませんが、映像の書きおこしにはなっていないことには、注意が必要です。そういえば、BLOGOSにきょう出た記事、橋下市長と在特会桜井会長が会談は、あの短さですが、一部で微妙に発言内容が変わって書かれていたりもするようで、念のため動画で実際のやり取りを見ておくのが安心ではあると思います。それでも、少し見るだけでとてもつかれる応酬で、両者が立ちあがって一触即発となったところまで見れば、あとは感覚的にはもう、遠慮したいところです。つい、中國新聞アルファにきょう出た記事、いじめ問題 手を出す子にどう対応にある、「広島県教委は、けんかの際に言葉で反論できず、つい手が出てしまうケースが多いようだという。」を思い出してしまいました。

さて、「味覚を認識できなかった子どもはジュースを毎日飲んでいたり、野菜の摂取が少なかったりしたほか、ファストフードなどの加工食品を好む傾向も見られた」とのことです。そういった食べものを好むのであれば、甘味や塩味の感覚が消失していることはなく、閾値が弱っているのだろうと思います。自然な味わいのものになじむことは、昔から変わらない、ゆたかな伝統の味の世界を失わないためにも、小さいうちから意識すべきところでしょう。ですが、いまの大人が、どれほど自然な味になじんで育ったかというと、どうでしょうか。うまい棒は、なぜうまいのか? 国民的ロングセラーの秘密(チームうまい棒著、日本実業出版社)には、「駄菓子バーで大人が盛り上がるのは、「駄菓子」が変わらないおかげだったな。」とあります。