生駒 忍

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親が中学生に飲酒させる文化と片岡愛之助

きょう、丹波新聞のウェブサイトに、飲酒頻度高い傾向 未成年の飲酒も容認 丹波地域という記事が出ました。

「成人は、 篠山市は6自治会の286件、 丹波市は特定健診などの受診者から896件の回答を集めた。」 というデータで、丹波地域での割合を論じるのは、やや不安なところがあります。抽出方法はしかたがないとしても、両市は人口比で2:3程度ですので、今回の人数比で合算して比率を出せば、丹波市のほうの特性に強く引っぱられてしまいます。

「成人を対象に飲酒頻度を尋ねた項目では、 「週5日以上」 と答えた人の割合が30・5%で、 全国の24・2%より高かった。」、この比率がグラフから直接には読みとれないので、少し困惑しました。上のグラフの「習慣的に飲んでいる」40.9%に、下の「週5~6日」24.6%と「毎日」50.0%とを足した74.6%をかけることで、同じ値が得られます。

そのグラフですが、円グラフでもまちがいではないのですが、帯グラフにできると、よりよかったように思います。「習慣的に飲んでいる人のうち」という取りだし方を、その部分を広げて次の帯グラフとしたような表現にすると、対応がわかりやすくなるでしょう。レイアウトのつごうでこうなったのでしょうか。

中学生の調査では、未成年飲酒の蔓延が明らかになり、「きっかけは 「家族が飲んでいる、 またはすすめられた」 が32・4%で最も多く、 入手方法も 「家にあった」 「親から」 が8割以上を占めた。」とあります。アサヒ芸能 7月10日号(徳間書店)には、「酒類の宣伝広告をテレビなどで流す国は日本くらいです。」とありますし、わが国ではしばしば、マスメディアの影響が言われますが、家の中からというのでは、「重点的に住民に啓発していく」としか言えないでしょう。あるいは、丹波杜氏を出した土地ですので、そういう文化として、大目に見るべきでしょうか。永六輔の尺貫法復権運動や、蘇民祭の全裸問題のように、伝統文化と法規制とのかかわりとなると、むずかしいところとなります。

「丹波地域は、 自殺率が全県より高いというデータがあり、 自殺既遂者の約2割にアルコール問題があるため、 自殺予防にもアルコール問題対策が重要という。」、論理のつなぎ方はともかくとしても、前段の自殺率について、少し調べてみました。丹波の健康と福祉2014にある最新の数値は、平成24年のデータで死因の2.3%が自殺というものです。では、県全体ではどうでしょうか。兵庫県の平成24年保健統計年報では、平成24年は死亡総数53657人に対して、自殺は1035人、1.9%となります。つまり、高いことは事実です。ですが、全国ではというと、平成24年(2012)人口動態統計(確定数)の概況によれば、2.1%ですので、むしろ兵庫県がやや低いようです。また、先ほどの丹波の健康と福祉2014では、平成24年の自殺者33人は、そこにある年では最多で、全国的にはもっと自殺率の高かった平成22年には、丹波では死因の10位以内に入っていないなど、標本が小さいことによるゆれがあるようです。ですので、自殺対策、アルコール問題対策はもちろん重要なのですが、重大な数値ではないかもしれません。

「毎日の飲酒は肝臓に負担がかかることから、 同事務所は 「週に2回程度は休肝日をつくって」 と注意を促す。」、これは丹波地区に関係なく、気をつけたほうがよいところです。からだが欲するところにしたがうのが、からだに最良の選択だという考え方もあるとは思いますし、Tarzan 8月28日号(マガジンハウス)の片岡愛之助のように、あまのじゃくな食べ方を決めてバランスをとるのもやり過ぎに思えますが、嗜好品には注意が必要なのです。