生駒 忍

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家財を使いはたす人の特徴と保険の消費者心理

きょう、日経電子版に、「お得な保険」あると信じたい消費者心理という記事が出ました。生命保険の罠 保険の営業が自社の保険に入らない、これだけの理由(後田亨著、講談社)などの著者が、保険に関して「皆さんにがっかりされることが多い3つの話」を紹介するものです。

「「貨幣価値なんて、もう20年くらい変わっていないですよ」と反論されることもあります。」、若い方からの反論でしょうか。また足を引っぱりたい人もいるようですが、アベノミクスもあって、ようやくその20年の停滞から抜けられそうで、逆に言えば、「もう20年くらい変わっていない」こと自体は、日本円に限れば、大きなまちがいではないでしょう。ですが、その前の20年はどうかを考えれば、すぐわかることです。郵便貯金に年に10%を超す金利がついたりした、そんな時代です。

「保険というのは、加入者から集めた保険料から保険会社の運営費などを差し引いた残りのお金を入院した人などに分配する仕組み」、「こうした一定のコスト分は必ず損をする」、むずかしいお話ではないのですが、受けいれてはもらいにくいようです。それでも、この筆者はくふうして、もちろん結論はゆるがないのですが、いったんは共感を示してから、真理を出すことにしているそうです。悲鳴をあげる学校(小野田正利著、旬報社)のクレーム対応術の感覚にも近いと思います。もちろん、お話を聞くほうも、「求めていない話」にも耳をひらくことが、結局は自分のため、自分のお金のためになるのです。それでふと思い出しましたが、ムー 2014年7月号(学研マーケティング)の別冊では、「開いた耳」の持ち主について、「この人は、家財を使い果たすとされています。」とされています。