生駒 忍

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墨汁投げいれ事件と「チョコレートのアイス」

きょう、東スポWebに、ストレスがたまると郵便ポストに“異物”を投函する心理という記事が出ました。

YOMIURI ONLINEにきのう出た記事、「ストレス解消」ポストに墨汁…病院事務員逮捕のほうが、「病院事務員」「郵便法違反と廃棄物処理法違反の疑い」など、こちらよりもくわしいところがあります。一方で、「チャック付きビニール袋に入れた墨汁のような液体」は、バールのようなもの(清水義範著、文藝春秋)で主題にされた警察発表用語のようですが、東スポのほうがより具体的に見えます。被害を起こした物質だけでなく、その容器まで書いたことには、以前に書いたカレー投げいれ事件の記事で取りあげた報道を思い出しました。

「同法違反の罰則は懲役5年以下、または50万円以下の罰金だ。」と、郵便法違反について述べています。ですが、この病院職員は、廃棄物処理法違反にも問われていますので、そちらはもっと重いです。16条違反であれば、25条に「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」とあるとおりです。

ほかより遅れての今回の記事は、ポストに異物を投げいれた先例をならべて、差別化をはかったようです。「高野豆腐2丁と氷2袋」、「人糞」、「火のついたロケット花火」と、理解しがたい事例が集められました。そして、「チョコレートのアイスを入れたとして、埼玉県の男も過去に逮捕されている。」ともあります。私ならここは、「の」を入れずに、「チョコレートアイス」と書きたいところです。食べものつながりで挙げると、週刊朝日 5月30日号(朝日新聞出版)で東海林さだおが、「世の常として、人気者の名前は短縮化される傾向がある。」と書きました。