生駒 忍

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「ちょい悪なプロジェクト」での創造性向上

きょう、ライフハッカー日本版に、ズルをすると創造的になれるかもしれない:研究結果という記事が出ました。

創造性の研究は、心理学では古くからありますが、創造性だけに、近年でもユニークな着想からの検討が続く分野です。第11回日本認知心理学会優秀発表賞の新規性評価部門を受賞したのは、もげるほどに回して思いついた研究かもしれません。

「ちょい悪なプロジェクト」がうたがわれた人物が、ユニークな対応に走って世間をおどろかすことは、よく起こります。きょうは、前の東京都知事が公選法違反で立件される見こみとなったと、報道各社が報じました。堂々とした借用書、かばんのコントなど、いろいろありましたが、ここまででしょうか。あるいは、小保方騒動です。かっぽう着にピンクの部屋で世間にデビューしたのも斬新でしたが、博士論文は下書き、画像切りはりは悪いと思わなかった、などの臨機応変の切りかえしも、並ではありません。きょうは、「STAP細胞」から作られたものの遺伝子が、実験に使われなかったはずの系統のマウスのものだったと、報道各社が報じました。もし、この解析結果と「STAP細胞」とが本物ならば、万能細胞どころではなく、ルイセンコもかなわないほどの、遺伝学の根本をゆるがす創造になるはずですが、どう解釈するのでしょうか。カンメラーの道だけは、誰でも想像がつく、ユニークとはいえないものですので、どうか選ばずにいてほしいと思います。