生駒 忍

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佐賀県が労災死傷者の増加率でワーストです

きょう、ヨミドクターに、労災死傷、全国最悪9.6%増…佐賀という記事が出ました。

佐賀県(はなわ)で出身者がいじったように、佐賀県は全国からみてぱっとしないところも目だちます。その中で、命にかかわる分野では、悪いほうの日本一をとることがあります。肝内胆管を含む肝臓のがんでの死亡率は、ワーストをとり続けて、1年前から「SAGA肝がんワースト1汚名返上プロジェクト」が動きだしました。そして、今回のニュースも、命にかかわる悪い日本一です。

今回の労災死傷者数の統計は、速報としてきのう発表されたものです。ですが、「こうした状況を踏まえ、同局は昨年12月、県内208か所の建設工事現場を対象に立ち入り調査を実施。」とあるのは、順番が前後して、RBB TODAYにおととい出た記事、加藤茶、ブログは妻の代筆? 更新逆転の珍現象で疑惑に拍車を思い出させます。実際のところは、年1回だけ一気に集計するわけではありませんから、報告がたまりワーストの可能性が見えてきた段階で、泥縄的に引きしめをかけたのだと思います。その立ち入り調査の結果を発表した文書、建設工事現場への立入調査で約7割の現場に指導 ~平成25年12月の一斉立入調査の結果~の冒頭には、「労働災害が激増している建設業の労働災害に歯止めを掛けるため」と明示されています。その文書と、今回の労災発生状況速報とが、ちょうど同じ日に発表されたため、同じ記事にまとめられたのでしょう。

労災の内訳ですが、建設業では「「墜落・転落」が62人で最も多く、「切れ・こすれ」の26人、「はさまれ・巻き込まれ」「飛来、落下」の各22人」、道路貨物運送業では「「墜落、転落」が48人で最多」とあります。この程度でワーストなのかと早合点した方は、この記事と日本地図とを確認してください。私が気になったのは、中点と読点との混用です。特に、同じようなカテゴリでも、業種によって「墜落・転落」と「墜落、転落」との使いわけがあります。やや気になりましたので、公式発表そのもの、平成25年の佐賀県における労働災害発生状況(速報)を確認したところ、文書の最後の円グラフにあるように、すべて読点でした。記事では、そのうち2か所を書きかえたことになりますが、その理由は、私には見当がつきませんでした。中点と読点とでは、似た使い方もできますが、同じ意味ではありません。中点のほうが、つながりがより強く出るでしょう。「ロールシャッハ・テスト」ならひとつですが、「ロールシャッハ、テスト」と書いたら別々に見えます。ちなみに、バウムテストはBaumtestで一単語ですので、中点で区切るのは不自然です。ですが、先日いただいた教職教養の過去問〈2015年度版〉(時事通信出版局)で、石川県の出題の最初の問題の選択肢に「バウム・テスト」がありました。また、クエスチョン・バンク 理学療法士・作業療法士国家試験問題解説 2014 共通問題(メディックメディア)には、「バウムテスト(Baum Test)」があります。