生駒 忍

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西九州大学心理カウンセリング学科の前身

きょう、西九州大学のウェブサイトに、日本心理学会の機関誌『心理学ワールド」に記事が掲載されました。という記事が出ました。かぎかっこの対応がとれていませんが、10日ほど前に公開開始となった心理学ワールド第63号の一部を、直リンクで紹介したものです。

心理カウンセリング学科が「お知らせ」を出したことに、おどろいた方もいると思います。この学科は、来年度から始まるので、まだ実在しないのです。産まれる前からすでに語る位置にいた、NHK大河ドラマ「平清盛」の源頼朝のようです。それは、「本学科の前身である臨床心理コース」と書きながらも、前身だとされるコースは神崎キャンパスの健康福祉学部社会福祉学科にあり、新しい学科は神園キャンパスの子ども学部の中に新設されることとも、やや対応するように思います。東西の位置関係はここと逆ですが、平家から源氏へ、大きな交替があっても、武士の世をつくる意志はゆるがず、より堅固になって受けつがれたのです。

その切りかわりについて、リンク先PDFでは最後の節、「新「心理カウンセリング学科」設置準備中」に説明があります。ここでは、特に最初の文の主語を書かずにぼかしたところが、コースが学科に昇格するような直線的な発展ではないことをうかがわせます。

記事でひとこと触れてもよかったと思いますが、リンク先の最後の文に「「健康福祉学研究科臨床心理学専攻」として申請中」とあるのは、書かれた時点でのことですので、気をつけてください。この申請は、掲載された第63号の発行とほぼ前後して通り、それから2か月もしないうちに、研究科の名前が「生活支援科学研究科」へと変更されることになりました。落ちつきがないと感じる人もいるかもしれませんが、きちんと理念を持っての改称ですし、一度口に出したらもう変えられない、親子アスペルガー(兼田絢未著、合同出版)のような世界ではなくてかまわないと思います。