生駒 忍

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明治大学臨床心理士資格合格祝賀会と人口減少

きょう、明治大学のウェブサイトに、臨床心理士資格合格祝賀会が開催されましたという記事が出ました。合格者の皆さん、おめでとうございます。

文学部事務室による報告なのですが、文中のことばづかいには、気になるところがあります。特に、「資格を所得したことになり」は、明らかに「取得」のまちがいでしょう。ほかの民間資格でもだいたいそうですが、臨床心理士の取得が所得と表裏一体と考える人は、取得者にはあまりいないと思います。

表の下には、「修了者数と受験者数が異なるのは、複数回受けている修了生がいるため」とあります。ですが、修了者数と受験者数とは、どの年度の行でもぴったり一致して、異なるところが見あたらず、「異なるのは」という前提が確認できません。数値がずれるのは、たて方向です。修了者数の列は、合計が62とあるのに、7年分を単純合計すると、67になります。複数回修了した人がいるとは考えにくいです。合格者数のみを書いた表にしてあれば、ここで引っかかることはなくなります。ですが、そうすると中ほどの人数減少に、教育の質がくずれた時期があったような印象を生じそうです。

人数減少で思い出しましたが、きょう、OKWaveに、日本でイースター島のような人口減少が有り得ますか?という質問記事が立ちました。人口減少そのものはもう現実となり、平成25年少子化社会対策白書の第1-1-2図と第1-1-3図とでわかるように、反転する見こみは当分ありません。ですが、「イースター島のような」と言われても、ロンゴロンゴが解読されたことになっているなど、通説からははずれた理解を前提としての問いのようです。通説といっても、私はせいぜい、文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの 上(J. ダイアモンド著、草思社)どまりの理解なのですが、その後、しろうとも知るべき通説の書きかえがあったのでしょうか。ご存じの方がいましたら、教えていただきたいと思います。