生駒 忍

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ハロー効果をほんものの光でためした実験

きょう、デイリーポータルZに、後光がさすと説得力は増すかという記事が出ました。ウェブマスターの林雄司自らによる実験の報告です。

心理学の数ある「○○効果」のなかでも、ハロー効果は特によく知られたもののひとつです。ハロー効果のハローは、helloではなく、もちろんシャレオツ/ハロー(SMAP)とも無関係で、halo、つまり後光のことです。背後からさす後光のような、評価対象本人とは別の随伴する何かの印象が、本人の評価を引っぱってしまう効果です。後光は、宗教画や仏像などによく見られますが、正しい太鼓のもち方(トキオ・ナレッジ著、宝島社)の38ページの絵のような、思いきり俗な表現にも使われます。ハロー効果の応用範囲も広く、最近見かけたものでは、不合理 誰もがまぬがれない思考の罠100(S. サザーランド著、阪急コミュニケーションズ)で、原子力エネルギーへのかたよった危険視に、ハロー効果の関与があると指摘されています。

林は、「僕もハロー効果を活用したい。」と言いだすわけですが、ここでは比喩的な意味ではなく、字義どおりに後光の、しかも図像的な表現ではなく、ほんとうの後ろからの光の威力をためす実験に出ます。THE ALFEEによる覆面バンド「ビートボーイズ」が、当時の事務所社長の発案のようですが、覆面バンドなのだからと、ほんとうに覆面をかぶったことを思い出しました。

効果のほどはというと、ご覧いただくのが早いと思います。林のあのキャラクターを知っているかどうかにもよると思いますが、いかがでしょうか。