生駒 忍

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福岡家裁ナイトツアーと「盗んだバイクで…」

きょう、読売新聞福岡版に、家裁ナイトツアーというローカル記事が出ました。チェスを使ったknight's tourではなく、夜に開催のイベントです。

記事には、「10~60歳代の29人が参加し、模擬少年審判などを見学した。」とあって、模擬審判以外にも見学したものがあったようです。すべてを1回ずつ見てまわったのなら、knight's tourでもあると思い、内容を確認してみると、福岡家裁のサイトの「家庭裁判所ナイトツアー」 ~ 少年審判ってどんなもの? ~という、ディレクトリ名がややほほえましいところでは、「行事内容」が4本立てだとわかります。ですが、このページからダウンロードできる案内ちらしでは、その4本のうしろに「・・・等々」とついていて、さらにほかにもいろいろあることになっています。

それでも、法服での撮影タイムがめあての参加者もいたかもしれませんが、主催者側からみたメインは模擬審判でしょう。読売の記事によると、今回が初めてだということで、「高校1年の少年が盗んだバイクを無免許運転」という事件を設定しての審判を演じたそうです。わかりやすい事例としてつくったのだとは思いますが、歳がばれるようなことを書くと、勝手に裏のねらいを感じてしまいます。盗んだバイクで走りだして、逮捕というかたちでしばられて、保護観察になって「自由になれた気」にはなれたでしょうか。開催日は十五夜つまり満月からはほど遠い日でしたが、高校1年なら15歳のこともあり、ナイトツアーだけに夜、というぐあいに、むだなことを考えました。少し前に、asahi.comに、盗んだバイクで走り出さず… 「さとり世代」生態、本にという記事が出て、さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち(原田曜平著、角川書店)が紹介されていますが、そこには著者の、行動力やむだの重要性を若者に説くべきだという取材回答があったことを思い出しました。そういえば、icoro magazine vol.4(icoro)には、事実上の編集長が「盗んだバイクで走り出すお年頃に」さとったことに、編集長がおどろく展開もあります。