生駒 忍

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進行中のできごとを記事にするタイミング

きょう、東洋経済オンラインに、メディアも悪乗りした「いつかはゆかし」の罪という記事が出ました。有限会社JOYntの鈴木雅光による、週刊東洋経済 10月19日号(東洋経済新報社)掲載の記事の転載です。「悪乗り」という表現はややずれる気もしますが、円天、近未來通信、安愚楽牧場といった大型案件を含めて、これまでもあちこちでくり返されてきた、宣伝に協力した側にも問題はないだろうかという問題提起です。

このオンライン記事では、冒頭に「はじめに」がつけ加えられて、脱稿後だったために記事に間にあわなかったと思われる直近の動向を補足します。業務停止命令という重い展開を反映しない記事になってしまったので、つけておくべきと判断したのでしょう。こういう話題では、動いているホットなところを、一刻も早く活字にしたいという気持ちもわかりますし、一段落や大きな転換を待ってからまとめたほうが、読者に親切になることもあります。素のコミュニケーション術(ワタナベ薫著、サンクチュアリ出版)は、中途で先どりに走ることを、たびたびいましめています。ですが、どこがよいタイミングなのかは、先のことがわからない限りはわかりません。進化する魚型ロボットが僕らに教えてくれること(J.H. ロング著、青土社)には、「未来を予想することは過去を理解するよりも易しくさえある。」とありますが、現実はやさしくはありません。

そういえば、longviewと名のる大学院生による、日心77回大会関連のツイートにも、近いものを見ることができました。8月19日には、大会プログラムが出るのを待ってから宿を確保しようとして、もう手ごろな価格のところが取れなくなったとつぶやきました。逆に、その2日後には、プログラムを管理できるアプリが、お金の事情で今年はないのではというようなことをつぶやきましたが、それから程なくして、きちんと出たのはご存じのとおりです。ただし、このlongviewという方は、きょう、ツイートを非公開設定にしたようです。