きょう、人民網日本語版に、心理カウンセラー育成、上海で本格始動という記事が出ました。「国家人力資源社会保障部」が証明書を出すということは、国家資格とみてよいでしょうか。一方こちらでは、国のつくりがちがうからと言えばそれまでかもしれませんが、この半世紀、国家資格の実現は近づいては消しとんでの蜃気楼です。
ですが、こちらでイメージするようなものと同じなのかどうかは、疑わしいかもしれません。育成訓練の主催者は、「これからの心理カウンセラーとクライアントとの関係は、『医師と患者との関係』と同じような関係となるだろう。」と言っているそうです。むしろ、心理学が一般に考えるカウンセラーの立ち位置については、「医患关系」ではないことが意識されるように思います。
育成訓練機関のトップは、「心理カウンセラーは、決して単なる『話し相手』ではない。」と言っているそうです。ここは、うなずけるところでしょう。もちろん、プロカウンセラーの聞く技術(東山紘久著、創元社)にもあるように、向き合って耳をかたむけることはとても重要です。ただの話し相手、「陪聊」というわけではないということです。ですが、現実的には、カウンセラーには聞き役を求めたい人もいますので、その期待にどう対応するかは、なかなかむずかしいところです。小町で少し前に盛りあがった、うつ病の私、家族から家事をしないと怒られますのトピ主は、そういうねらいで毎日のカウンセリングを求めたり、友だちにしようとしたりして、もちろん断られたそうですが、たしなめのコメントを浴びています。