1、社会的養護における施設養護と里親委託との比は、わが国では約9:1と、施設にかたよっています。地域差も大きく、新潟県の約3分の1という高い里親比率の高さが知られていますが、これは裏がえせば、1割にも満たない地域があることも意味します。欧米の同様の制度をみると、施設と里親とは半々くらいになるようです。
2、虐待被害のない例にくらべて注意を要することはありますが、里親委託は可能です。専門里親制度は、後に拡張されましたが、被虐待児の養育のためにつくられたものです。ちなみに、施設養護では、情緒障害児短期治療施設や児童自立支援施設で、被虐待児支援の比重が高まっています。
3が正解です。問79解説で取りあげたホスピタリズムは、今日ではおさえられるようになりましたが、実際の親子関係により近いかたちでの養育が望まれています。
4、注意を要する面はあっても、里親登録が認められないわけではありません。