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問55 プリシード-プロシードモデル

プリシード-プロシードは、親しみにくい名前ですが、PRECEDE、PROCEEDともアクロニムであると同時に、介入実施前に進めていくprecedeと介入後の進行であるproceedとの意味を乗せてあります。Green, L.W.が体系化したプリシードモデルに、介入以降の展開を発展させたものです。MIDORIモデルという和名があり、考案者の名前を意識したアクロニムでもありますが、定着していません。

1、これはトランスセオレティカルモデルの説明です。このモデルについては、問54解説を参照してください。

2、プリシード-プロシードモデルは健康教育のモデルですので、変化を起こすためのものです。なお、弁証法的行動療法(DBT)は、Linehan, M.M.が体系化した、境界性パーソナリティ障害の治療に有効な認知行動療法です。変化と受容という正反で改善をもたらす点が、弁証法的と呼ばれる理由です。

3が正解です。介入へ向けてのプリシードの過程は、社会診断から始まります。なお、プリシードは4段階で表現される場合と、5段階の場合とがありますが、これは疫学診断と行動・環境診断とを、ひとまとめで社会診断の次に置く改訂版か、分けてそれぞれ第2・第3段階とした原版かによります。

4、介入効果の評価は、モデルの後半、プロシードの過程で行われます。