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問117 パーキンソン病の四徴と分類

1、ホーン-ヤール分類は重症度の分類で、症状の軽い順に、Ⅰ~Ⅴ度を並べます。5段階である原版のほか、ⅠとⅡ、ⅡとⅢとの間に中間段階を足して7段階とする修正版もあります。なお、単一疾患という概念は、精神医学的な疾患には、単一精神病論のような極論は別としても、使いにくいものです。パーキンソン病には、家族性のものでも遺伝子座がばらばらな多くの種類がありますし、パーキンソン症候群やレビー小体病といった、より包括的な枠も有用です。

2が正解です。パーキンソン病の三徴、姿勢反射障害を加えると四徴と呼ばれ、いずれも運動症状です。振戦は、パーキンソン病では力の入っていない状態で起こる安静時振戦が特徴的です。固縮は、筋強剛とも書かれますが、問9解説で取りあげた3類型の闘士型のようなイメージではありません。動作緩慢は、無動とも書かれますが、問26解説で取りあげた昏迷とは異なります。

3、認知症をともなう場合には、抑うつや意欲低下、幻視などが現れやすいとされます。見当識障害や多幸感が見られやすい認知症としては、アルツハイマー型認知症があります。

4、パーキンソン病は介護保険法施行令2条7号に含まれます。特定疾病とまぎらわしい用語ですが、医療における特定疾患でもあり、特定疾患治療研究事業に入ってきました。そして、難病法の指定難病となっています。