生駒 忍

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山本復帰反対論の同調説と「女子アナの罰」

きょう、トピックニュースに、山本圭壱復帰「反対論」に矢作兼が一言「自分の意見じゃなくて『反対が多いんだから、私も反対』という人だらけ」という記事が出ました。

「矢作は、「山本復帰反対」の視聴者が多いことについて「自分の意見じゃなくて『反対が多いんだから、私も反対』とかしちゃう、どうしようもない…そういう人だらけだからね」と、世間の風潮を批判」、これは「視聴者」にこびない姿勢のアピールなのでしょうか。「反対票の方が多かったという結果」を、自分の意見ではないようにとる根拠が、よくわかりません。あんなにおもしろいのだから、絶対に内心は出てほしいと思っているはずだと思っているのでしょうか。むしろ、特に目あたらしい意見でもないのに、単に賛成の声を上げて芸能ニュースに出てくる芸能人が相ついでいる話題ですので、付和雷同ならその方向だという考えはないのでしょうか。沈黙の螺旋理論 世論形成過程の社会心理学(E. ノエル=ノイマン著、北大路書房)のような同調のイメージになじむ、政治的なテーマとも思えませんが、芸能界の内側では、すぐれて政治的な問題なのかもしれません。あるいは、下北沢にはあんなに集まった、ということは反対なのはいなか者で、つまり同調圧力に弱い人々なのだろうという、ずれた推論なのでしょうか。もちろん、一般に、地方に行けば行くほど、同調圧力がきつく、同調があたりまえということはあるでしょう。政治の話題は、特にそうです。最近ではたとえば、沖縄のアメリカ軍基地に関して、1月19日付の朝日新聞朝刊に出た「ゴリの目」が、「反射的に「反対」」になってしまう問題を指摘し、沖縄の不都合な真実(大久保潤・篠原章著、新潮社)は、「恐ろしいほどの同調圧力」があることを明かしました。

「理由もないのに出れるほどテレビって甘いモノじゃないんだから」、そのとおりだと思います。ですので、なぜ出られているのだろうという人には、大物出演者とのバーターだろうという理由がうかぶこともあります。

この山本のことについては、ハフィントンポスト日本版にきょう出た記事、【極楽とんぼ】松本人志、山本圭壱に言及「復帰してもいいが...」も取りあげました。こちらは大物、松本人志の意見で、「復帰してももういいと思ってます」としながらも、「でも吉本としても相当彼に手を焼いたことは事実で、いろいろあったのよ。」とも明かします。「戻ってきても山本としての商品価値はどこまであるんだろう」、「破天荒な芸風とのバランスが難しいとの見方」、同感です。ずっと出ないうちにあの年齢ですので、同じ芸風、同じ立ち位置では続かないでしょうし、ですがキャラを変えると、この人を出す理由がわかりにくくなります。

それで思い出したのが、リアルライブにきょう出た記事、ぶりっ子キャラに足を引っ張られる田中みな実アナです。「ぶりっ子封印」、「となると田中の魅力は何なのか」、そのとおりだと思います。きゃりーぱみゅぱみゅとアリアナ・グランデの記事で取りあげた小倉優子もそうでしたし、篠原ともえでも田村ゆかりでも、若くないと苦しいキャラをつくると、いずれハードランディングが待っています。田中も、苦戦は覚悟の上だと思います。ふと、女子アナの罰で、田中が「ウソ発見器」にかけられたのを思い出しました。1年半前、つまり田中が退社を表明する1年ほど前に放送された回ですが、「ゆくゆくは、フリーになろうと思っている」という問いに反応し、「まもなくですね」といじられました。さらに、「フリーになったあかつきには、お台場で番組を持とうと思う」、「フリーになるための準備として、最近ぶりっ子キャラから知的なキャラに変更しようとしている」にも引っかかるという展開でした。もちろん、あの「ウソ発見器」は、出力が何なのかを考えればすぐわかるように、でたらめですので、バラエティ番組として楽しむべきものです。