生駒 忍

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十文字学園女子大での講義と朝日新聞の部数減

きょう、埼玉新聞のウェブサイトに、上田知事「多角的に考え行動を」 十文字学園女子大で学生に講義という記事が出ました。

「十文字学園女子大学で特別講義し」とありますが、講義するという表現は、サ変動詞として自然ですが、「特別講義する」は、そこまでではないように感じます。格助詞の「を」を入れたほうがよかったように思いますが、「十文字」学園のことに、あと1文字を入れたくない理由があったのでしょうか。そういえば、はてな匿名ダイアリーにきょう出た記事、苗字が一文字の男とは結婚したくないは、たった1文の伝聞だけで、一気にブックマークを集めていました。

「上田知事が学生の単位に結び付く講義をするのも珍しい。」、これが初めてではないことを示唆する表現です。週刊新潮が記事を取りけして謝罪した、「建設大学校講師」事件のものでしょうか、あるいはほかの何かでしょうか。

「「目の前しか見ない『虫の目』でなく、全体が見える『鳥の目』を持つこと。虫の目だけでは事実が見えない時がある。さらに潮(トレンド)の流れを見ることができる『魚の目』が大事」と強調し、現状を見極めた上で対応することの重要さを力説した。」、あたりまえのことなのですが、この人が言うと説得力があります。大小さまざまな政党を渡りあるきながらも、20年以上選挙に落ちたことがなく、いまは低投票率の中を、無所属で圧勝するようになりました。全国知事会は、例外です。

高久沙季という学生は、「物事は過去にも起きていて、過去を調べればヒントがあるという言葉がすごく印象に残った。」と評価したそうです。上田知事は、歴史問題に関する発言で物議をかもした過去もありますが、政治家は前を向きつつも、未来へつなぐために過去をよく見るべき立場でもあります。ですが、ラプラスの魔のように、過去からすべてが見えるわけではありません。なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント(G. フェファー・R.I. サットン著、日本経済新聞出版社)にある、GMのサターンの、「同部門は歴史を未来に持ち込もうとして、前例に頼った。」お話を思い出しました。GM自体も、結局は丸ごとパンクして、5年半前に、「Government Motors」になったのでした。

それで思い出したのが、週刊新潮 12月18日号(新潮社)の記事、「100億円減収の危機! 新体制「朝日新聞」のお粗末「株主総会」」です。過去、歴史に関する問題が、未来をくもらせてきました。年100億の赤字でも、あと60年くらいはもつ会社ですが、危機感はあるでしょうか。リベラルタイム 2014年11月号(リベラルタイム出版社)には、産経新聞の幹部が、「朝日新聞をこれ以上追い込むな」と言ったとあり、新聞業界全体の危機感がうかがえます。一方で、朝日の部数減と、たなぼたのように見える毎日の部数増の、ふつうは表に出てこない数字を掲載していて、一枚岩になれるかどうか、わからないところでもあります。