生駒 忍

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「ジョージア」表記への非対応とロシアはずし

きょう、web R25に、【激撮】グルジアの民が描くウシュバ山という記事が出ました。

タイトルから、表記が「グルジア」で、時流に乗っていない印象ですが、知らずに書いたわけではありません。「同国の要請により、日本政府が、英語の発音を元にした「ジョージア」に国名表記を変更する方針を政府が固めたことでも注目されている。」と、政府がというところを強調しているようですので、反政府とまではいかなくても、お上の決めごととは距離をおきたいという立場なのでしょう。あるいは、英語読みにすることが、英語帝国主義を連想させて気にいらないのかもしれません。サカルトヴェロと呼ばせないのはなぜかという疑問もあると思いますが、その視点では、Japanはどうでしょうか。

「アラブやモンゴル、ペルシャやオスマンなどの強大な帝国」、このくくり方は落ちつきません。「グルジア」表記につながったロシア帝国がはずされていて、筆者が反英米、親ロシアに見えることも気になりますが、オスマン帝国のみ、ほかと次元が異なります。どれも「帝国」とつけることはできますが、オスマン朝とも表記されるように、オスマン家の王朝ですので、ここはトルコと書くことで、セルジューク朝も含めることができますし、名字と名前とが混在しているような状態が解消されます。そういえば、心を描く心理学 アートセラピー表現に見られる青年の心(村山久美子著、ブレーン出版)は、イギリス経験主義の哲学者ジョン・ロックを、「ロック(John, L.)」と表記しました。ほかにも、ふしぎなつづりの人名がいくつもあって、初学者には気をつけてほしい本です。