きょう、東スポWebに、“オウムおっかけ”理解不能な頭の中身という記事が出ました。平田信裁判の傍聴のために上京中の、ある「オウマー」を取りあげたものです。
取材対象となった女性の写真は、首から下だけで、一応ぼかしてあります。記事の理解に資する写真とはあまり感じませんが、キャプションにある、「一見すると普通の女性でオウムファンにはまったく見えない」を表現したかったのでしょうか。ですが、一見してオウムファンとわかるような姿かっこうがあるとも想像しにくいです。サマナ服にヘッドギアで、それも本物では信者に見えそうですので、手づくり感のあるコスプレ風にしあげてあれば、ファンらしく見えるでしょうか。
「Sさんは、もう一つの派生団体「アレフ」への潜入もたくらんでいる。」とあり、まずはAlephが派生団体あつかいであるところにおどろきました。「アレフ」は、オウム真理教がその名称を破産管財人から禁止されたために改称したものですので、派生ではなく、こちらが本流でしょう。
そして、潜入を目ざすことにもおどろき、そして心配になりました。「私が『アーちゃん』と呼んでる麻原(彰晃教祖=本名松本智津夫)の三女のアーチャリーがお気に入り」というこの人ですが、「“愛”が高まり過ぎて、関東某所の三女の自宅を1日9時間も眺めることが日課になりつつあるとか。」とありますので、そのながめ方によっては、先方に顔が割れてしまい、ふつうの「潜入」はもうむずかしいかもしれません。また、本人は取りこまれない自信があるようですし、内側への興味も理解できますが、それでもミイラとりになる可能性はあります。オウムへの擁護的な主張で有名になった島田裕巳は、学生時代にヤマギシ会に調査に行ったところ、はまっていき出てきたのは7か月後だったといいます。また、もっと強烈なのは、2年前に和訳が出て心理学者の間でも話題になった、ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観(D.L. エヴェレット著、みすず書房)です。著者であるプロテスタントの宣教師が、アマゾン奥地に伝道に入ったつもりが、現地の文化にゆさぶられるうちに、ついには棄教にいたってしまったのでした。