生駒 忍

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新潟県内での今年のストーカー認知が最悪に

きょう、新潟日報モアに、県内ストーカー被害、過去最多という記事が出ました。新潟県内での今年の認知件数が、11月末までですでに昨年のものを抜いたことを報じています。

記事タイトルには「県内ストーカー被害」とありますが、やや誤解をまねきそうです。被害を主張されたら、集団ストーカー 盗聴発見業者が見た真実(古牧和都著、晋遊舎)のようなものでもなければ、実際の被害があったかどうかにかかわらず、認知件数に入っているでしょう。今年7月に、議員立法でつくられて以来そのままだったストーカー行為等の規制等に関する法律に、はじめての改正がありました。改正は同月中に一部施行、10月に全面施行となり、その10月には三鷹のストーカー侵入殺人事件も起こりました。警告事案がそう増えていないことを見ると、これらをニュースで見聞きするなどして、自分もと思い軽いものの相談等が増えたようにも思います。

そこで、新潟県内での各月末までの認知件数を、昨年と対比させてみたいと思います。昨年の数値を前に、今年のほうを後に書きました。

1月 18 18
2月 33 37
3月 65 57
4月 95 73
5月 126 96
6月 153 132
7月 167 168
8月 192 204
9月 221 235
10月 243 277
11月 264 312
12月 280 ?

昨年4月ごろのペースが速いのは、一昨年の西海市ストーカー殺人事件が、千葉県警内の不祥事として連日ニュースをにぎわしていた時期だったことの影響だと思います。それでも、今年はちょうど法改正のあった7月に昨年を追いこして、10月からの伸びも大きいです。以前から、新潟県迷惑行為等防止条例6条の規制対象には連続メール等が含まれ、昨年12月には実際に検挙されていますが、全国レベルの法改正の報道や、それに伴う啓発キャンペーンが影響していることがうかがえます。

きょうも、msn産経ニュースに、アパート侵入容疑で元交際相手の男逮捕 警視庁、ストーカー対策専従班が捜査支援という記事が出たところです。ストーカーの発生を防ぎきることはむずかしいですが、今回の記事に「県警は凶悪犯罪に発展するのを防ごうと対策を強化。」とあるように、せめて大きな事態になる前に、警察が思いきって動けることを望みたいと思います。そういえば、週刊文春 12月19日号(文藝春秋)が、ミス・インターナショナルが“ストーカー被害”で大手芸能事務所幹部を訴えた!という告発記事を掲載したのを見て、思いきったものだと思いました。AKB関係の問題と同様、ほかの大手メディアが手をつけにくい対象にひとりで斬りこむ、文春らしい記事です。