生駒 忍

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学習カウンセリングの定義と研究者

中国新聞が運営している、大学ナビというウェブサイトがあります。そこの、この先生に教わりたい!というコーナーに、子どもたちの内面に触れる機会は、教育者を目指す学生にとって最高の経験、という記事が出ました。掲載「日」のところには、2013年6月としか書かれていませんが、出たのはきのうです。私がこれを知ったのは、きょう、広島女学院大学が、その記事をニュースとして紹介したからです。ニュースには、「幼児教育心理科の桐木建始先生」と書かれていますが、幼児教育心理学科の桐木教授のことです。

主な話題は、学習カウンセリングについてです。この、学習カウンセリングということばは、いろいろなところで、いろいろな意味で使われていて、混乱しやすいところがあります。ここでは、「学習カウンセリングは、勉強につまずいている小学生を、心理学的な視点から分析し、支援するというものだ。」というとらえ方になっています。

学習カウンセリングの定義は、それ以外にもあります。たとえば、学習カウンセリングの可能性 ―学習方法の意識化の試み―という文書があって、そこには、学習カウンセリングで取りあげる内容を表にならべて、「日本語学習を進めていく上で表1に述べた問題を取り上げ、それを明確にし自らの解決を図るように援助するプロセスを学習カウンセリングと定義する。」とあります。なお、この文書ファイルは、坂谷内勝のウェブサイトにありますが、日本語教育連絡会議の報告発表論文集に収録されたものです。ファイルはPDF形式で、OCRもかけてあるのですが、Google検索では、副題が「門吉方法の意識化の試み」に変わってしまっています。

その筆者は、今は徳島大学教授になっています。ですが、本人のサイトでは、この文書の著者を、文書のはじめにある「ゲールツ・三隅友子」名義ではなく、単著であることには変わりありませんが、「三隅友子」とだけ書いています。また、文書では、所属先を大手前女子大学と書いていますが、本人のサイトにあるプロフィールには、そこでの職歴が見あたりません。