患者調査は、厚生労働省が3年に一度ずつ行っている調査です。集計済みの最新のものは平成23年患者調査で、その概況を示しておきます。
平成23年(2011)患者調査の概況 - 厚生労働省
1、患者調査は抽出調査です。また、平成23年調査では、東日本大震災の影響のため、東北地方の一部地域が対象から外されました。
2が正解です。「うつ病など」とも書かれる、ICD-10のF3が、95.8万人に上りました。2位はF2、「統合失調症など」です。
3、入院ではF2が、圧倒的な1位です。
4、概況では図5にあるように、平均で341.6日です。この年に300日を切ったのは、同じく厚生労働省による、病院調査の結果のほうです。両者では算出方法が異なることに注意してください。また、どちらも「平均」の意味が誤解されやすいという問題もあり、参考として、ヨミドクターの記事、平均在院日数…長期入院の実態は反映せずを示しておきます。一方で、日本だけ精神科の入院日数が異常に長いという批判は耳にたこができるほど聞きますが、単に集計ルールの相違でそう見えるだけという面も大きいようです。日精協のオピニオン、平均在院日数・多剤大量併用の嘘は、全体で69.7日という推計値を示しています。