出題解説

記事一覧

問4 ヘルス・プロモーションの提唱

1は、1978年に第1回プライマリ・ヘルス・ケアに関する国際会議で採択され、プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)やHealth For Allの考え方を打ちだしました。アルマ・アタは、当時ソ連領であった会議開催地の地名です。なお、ややこしいことに、そのソ連の解体に11か国が合意したのも同じ場所で、合意はアルマ・アタ宣言と呼ばれ、ここはカザフスタンの独立後に現地での呼称、アルマトイに統一され、しばらくは首都でしたが遷都され、いまはアルマトイ州の州都でもなくなりました。

2は、遺伝子組み換え生物の取りあつかい規制に関する国際協定です。調印は2000年、モントリオールで行われました。

3が正解です。正式名称は、「ヘルスプロモーションに関するオタワ憲章」です。ヘルス・プロモーションは、JICAナレッジサイト訳では「健康促進」で、健康日本21 総論では「健康増進」と訳されています。なお、後者では「オタワ宣言」という表記がされましたが、環北極国際協力、対人地雷禁止、ヘルスケアに対する子どもの権利などのものとまぎらわしいですし、好ましくありません。

4は、医学研究の倫理に関するものです。名前の由来はニュルンベルク裁判で、1964年に世界医師会が採択したヘルシンキ宣言へとつながりました。せっかくですので、アメリカ軍捕虜生体解剖事件で教員3名が死刑判決を受けた九州大学医学部のサイトから、ニュルンベルク綱領を紹介しておきましょう。