出題解説

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問29 心身症として現れる症状

初版では4も正解といえる出題ミスがありました。申し訳ありません。

心身症や自律神経失調症は、DSMには直接には置かれていないカテゴリですが、わが国では広く用いられている概念です。日本心身医学会による、「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態」という定義が知られています。

1、外因性精神障害は、身体に原因があって精神に現れるものですが、心身症は逆で、精神から身体へ現れます。

2、古い用語では心因、日本心身医学会の定義にある心理社会的因子が対応する、ストレスとの関連の強さが特徴です。

3、正解です。なお、気管支ぜんそくは、修正感情体験の提唱者でもあるAlexander, F.の「7つの聖なる疾患」に含まれるように、成人の心身症としてもよくみられます。

4、一般に、うつ病のような古くから知られる精神疾患がもつ身体症状の範囲のみであれば、その疾患から分離して心身症としてとらえることはされません。