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問12 視床下部と摂食中枢

脳の構造は、親しみにくいと言われやすいところです。心理学としては、各部位の位置関係よりも、まずは名称と機能との対応を優先して学んでよいと思います。構造は後からで、塗って覚えて理解する! 脳の神経・血管解剖(佐々木真理著、メディカ出版)などで見ていったほうが、あのはたらきはここなのかというたのしみ方ができて、頭に残りやすいかもしれません。

1は、ここの選択肢の中では唯一、大脳皮質に位置します。感情や記憶の制御にかかわるとされます。

2は、脳神経の主要な12対の9番目です。さまざまな機能に使われていて、味覚では舌の後部、つまり奥側の3分の1程度が舌咽神経を経由します。舌のあと3分の2は7番目の顔面神経、のどのほうは10番目の迷走神経が、味覚を担当します。12番目の舌下神経は運動神経ですので、味覚にはかかわりません。舌咽神経を含め、脳神経はどれも末梢神経ですので、中枢機能を持つことはできません。

3は、視床下部の下部にぶら下がるようにあります。視床下部の支配を受けてさまざまなホルモンを分泌し、結果的に摂食や飲水とも関連しますが、中枢ではありません。

4が正解です。動物実験で、視床下部の外側野を破壊すると摂食行動が起こされなくなることから、ここが摂食中枢だと考えられています。ただし、同じ視床下部でも、腹内側核は摂食をおさえる満腹中枢とされ、また近年では、血中レプチンに反応する弓状核の重要性も指摘されています。