出題解説

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問114 「センター方式」の認知症ケア

1、MMSEは、略語にせずにミニメンタルステート検査と呼んでも内容がイメージしにくいのですが、認知症のスクリーニングに広く用いられる、11問からなる簡易的な知能検査です。問49解説で取りあげたHDS-Rと同様に30点満点で、こちらもカットオフの定め方や、あるいはそもそも、妥当性に関しても議論はありますが、23点以下で認知症のうたがいありと理解することが一般的です。

2、アルツハイマー病だけでなくピック病も、Alzheimer, A.による研究が知られる、古くから知られる認知症ですが、両者はかなり異なった特徴をもちます。ピック病は、アルツハイマー病と比較して、男性に多く、初期のうちは記憶障害は目だちません。行動障害が早くから顕著で、社会規範に無頓着となり、万引きなどのトラブルをきっかけに発見されることもしばしばあります。

3が正解です。認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式、通称「センター方式」は、認知症介護研究・研修センターが開発したことから、この名があります。共通シートなど、特色や具体的な展開については、認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式の使い方・活かし方(認知症介護研究・研修東京センター)を参照してください。

4、社会福祉協議会による日常生活自立支援事業は、成年後見制度の適用範囲に入っていないうちに始められますし、制度適用となってからも併用は可能です。任意後見とも併用できます。もちろん、判断能力を欠くようになってからは、事業を使う意味は実質的になくなるでしょう。