出題解説

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問52 自殺率の性差、世代差、地域差

わが国の自殺統計には、内閣府のものと厚労省のものとがあり、やや傾向が異なりますので注意してください。なお、内閣府のものは、近年ですと自殺対策強化月間である3月に、前年の統計が公表されていますので、出題対象の平成25年のものと合わせて、平成26年のものも示しておきます。

 平成25年の状況 - 内閣府

 平成26年の状況 - 内閣府

1、平成25年の自殺者数は27,283人です。1998年から続き、社会問題としてクローズアップされた自殺者3万人超は、2011年までで終わっています。

2が正解です。自殺者の男性の割合の高さはよく知られていますが、さすがに8割までは達しません。男性18,787人に対して女性8,496人ですので、68.9%となります。

3、未成年の自殺は、若い世代から見るといじめ自殺などのイメージがあるようですが、数としてはわずかです。未成年は547人ですので、自殺死亡率としては成人の10分の1程度です。

4、大阪府の自殺死亡率は、全都道府県で3番目に低い値となっています。最も低いのは神奈川県、最も高いのは山梨県です。一般に、中高年のほうが自殺率が高いことから、若い世代が少ない地域ほど、人口比でみると自殺が多くなります。