サーカディアンリズムのサーカディアンは、ほぼ、だいたいという意味のラテン語のcircaと、日を意味するdiēsとを組みあわせたものですので、概日リズムと訳されることもあります。
1、通常の生活では約24時間の周期で安定します。そうでないと、生活がうまく続きません。ちなみに、自由継続リズムでは25時間周期で回るという実験結果は有名ですが、実験設定に不備があり、後ろへのずれが過大に出ていたと考えられています。また、ヒト以外の種には、自由継続では前へずれるものもあります。
2、時差ぼけはサーカディアンリズムと環境の時刻とのずれによって起こりますが、サーカディアンリズムは外部要因、特に環境の明暗と同調していく傾向もあります。そうでないと、いったん時差ぼけになった人は、ずっと苦しみつづけることになります。また、1で取りあげた自由継続リズムの現実とのずれも、このような同調で常に調整されますので、結果的には24時間周期が維持されます。
3、体温は朝方に低く、日中に上がっていき、睡眠中に下がる周期性を持ち、血圧は朝に上がり、日中から夜までゆっくりと下がっていきます。これらのパターンは、加齢やそれにともなう疾患によってくずれる傾向があります。
4が正解です。SCNは、視交叉ではなく、視交叉のすぐ上にある視床下部の、左右1対の神経核です。最近、さらにその中で中核となっている細胞群が特定されました。筑波大学のプレスリリース、体内時計のペースメーカー細胞を特定~ 睡眠覚醒を司るキープレイヤー ~をご覧ください。